コロナ休業に朗報!労働者が自分で申請できる「新型コロナ対応休業支援金・給付金」
2020.8.12
会社から休業手当が支払われない場合、働く人自らが申請できる「新型コロナ対応休業支援金・給付金」の利用を検討しましょう。最大で月33万円まで支給される可能性があります。
新型コロナウイルスの影響で、業績が悪化する企業が急激に増えています。
そんな中、会社からの指示によって休業したにもかかわらず、もらえるはずの休業手当が支払われないというケースも増えているそうです。
そんな状況の労働者を救うべく、7月に新たな支援制度として「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」が発表されました。
今日は、自分で申請することが可能で、国から直接自分の口座に振り込まれる「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」について見ていきましょう。
「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」とは?
「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」とは、新型コロナウイルス感染症による企業の休業・業務縮小に伴い休業や勤務時間の短縮を余儀なくされたものの、企業から休業手当が支給されない従業員に対し直接支給される給付金です。
休業手当を支払った企業に助成する「雇用調整助成金」とは異なり、休業手当を受け取れなかった労働者が自分で申請することができるのが特徴です。(会社がまとめて申請することも可能。)
対象者は?
この休業支援金・給付金は、令和2年4月1日から同年12月31日までの間(支援金対象期間)に、会社からの指示で休業や勤務時間を短縮したにもかかわらず、休業手当をもらえなかった中小企業の従業員(労働者)が対象になります。
そのため、自分の都合で休業した人、すでに企業から休業手当をもらっている人、大企業に勤めている人、雇用契約にないフリーランス(業務委託も含む)の人は対象外となります。
また、労働保険に加入している会社が対象となっていますが、会社が雇用保険に加入していれば、労働者本人が雇用保険の被保険者でなくても給付の対象となるため、雇用保険に加入していないアルバイトやパートの方も申請・受給することができます。
- 勤めている会社が中小企業
- 会社と雇用契約を結んでいる労働者(正社員、契約社員、パート、アルバイト)
- 会社の命により休業した期間が令和2年4月1日から同年12月31日までの間
- その期間についての休業手当をもらっていない
以上の条件にすべて当てはまる人は支給される可能性が高いです。
※支援金対象期間が変更されました。(2020/10/05現在)
令和2年4月1日から同年9月30日→令和2年4月1日から同年12月31日
支給額
支給額は1日当たり11,000円を上限に、休業開始前の6か月のうち任意の3か月分の賃金の額から休業開始前賃金日額を算定し、その金額の80パーセントが休業実績に応じて支払われます。
また、1日の休業だけでなく、勤務時間の短縮等があった場合も時間を日数換算(1日相当/半日相当)して支払われます。
月の上限は33万円。
申請手続き
労働者本人が申請する場合、
- 運転免許証、マイナンバーカード(表面のみ)等の本人確認書類
- キャッシュカードや通帳の写しなどの振込先口座を確認できる書類
- 給与明細や賃金台帳の写しなどの休業前の賃金額及び休業中の賃金の支払状況を確認できる書類
を用意したうえで、以下のページから「支給申請書」及び「支給要件確認書」をダウンロードし、必要事項を記入して郵送します。(オンライン手続きは現在準備中。)
厚生労働省|新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html
郵送先:
〒600-8799
日本郵便株式会社 京都中央郵便局留置
厚生労働省
新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金担当
なお、申請は労働者本人が行うことも、会社(事業主)がまとめて行うこともできますが、労働者本人が行う場合でも事業主に記入してもらう事項があります。
申請を行う際は事業主に相談し、書類作成に協力してもらうことが必要になります。
※労働者本人が申請する場合と、会社がまとめて申請する場合とで、記入する申請書等が異なります。
申請の締め切り
休業した時期によって申請の締め切りが異なります。
申請開始日は休業した期間の翌月初日からとなります。(例:9月の休業であれば10月1日から申請可能)
休業した期間 | 申請期間(郵送の場合は必着) |
令和2年4月~9月 | ~ 令和2年12月31日 |
令和2年10月~12月 | ~ 令和3年3月31日 |
参考:新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の対象期間・申請期限を延長します
(2020/10/05現在)
給付されるまでの期間
申請書類等に不備がない場合、書類が整っている場合には2週間ほどで支給決定通知が届き、数日中に自分が指定した口座に振り込まれるそうです。
ただし、申請書類に不備があった場合、特に事業主からの記載がなかった場合などは、労働局から事業主に対し調査等を行うため、給付されるまでに時間がかかってしまうとのこと。
すぐに給付金を受け取りたい方は不備の無いよう気をつけましょう。
自分で申請できる「休業支援金・給付金」。締め切りに注意!
今までの休業に対する支援制度(雇用調整助成金)は、まず会社が休業手当を支払えること、支払う意思があることが前提で、それだけの体力(資金)がない会社の従業員はもらえなくてもあきらめるしかありませんでした。
しかし、今回紹介した「新型コロナ対応休業支援金・給付金」では、働く人自らが申請を行うことができ、国から直接口座に給付金が振り込まれるという大変ありがたいものになっています。
休業中、生活のために退職を考えている方、早く転職しなくてはと悩んでいる方、このような支援制度を使うことでより良い選択肢が生まれることが期待できるのではないでしょうか。
ぜひ、積極的に休業支援金・給付金の利用をご検討ください。
とはいえ、自分で申請しなければ給付を受けることができません。申請期間も比較的短い期間となっていますので、休業支援金・給付金の利用を検討している方は早めに申請を行いましょう。
参考:厚生労働省|新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金
お問い合わせ先
新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金コールセンター
0120-221-276
月~金 8:30~20:00
土日祝 8:30~17:15
※この記事は10/5現在の情報をもとに編集しております。