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働き方いろいろ!契約社員の基礎知識

2017.7.11

契約社員の求人に応募するなら、契約社員がどんな働き方なのか、正社員との違いは何かを正確に理解した上で判断することが重要ですよ!今回は「契約社員」とはどんな働き方なのかを見ていきましょう。

フルタイムの仕事を探していると、正社員の他に契約社員という雇用形態の求人をよく見かけます。

また、転職活動をしていく中で、契約社員として雇用をオファーされたり、ごく稀にですが、正社員で働いている時に契約社員への転換を打診されたりということもあります。

そんな時、契約社員がどんな働き方なのか、正社員との違いは何かを正確に理解した上で判断することが重要です。

それでは、「契約社員」とはどんな働き方なのかを見ていきましょう。

契約社員とは

一般的に契約社員といわれる雇用形態は、有期契約労働者のことを指します。

立場や位置づけは会社や契約内容によって変わりますが、大きな特徴として、「雇用期間に定めがある従業員」という点が挙げられます。

他にも、「準社員」・「嘱託」・「非常勤」・「臨時社員」なども広い意味での「契約社員」に含まれることが多いようです。

契約社員は契約期間が終了すれば、契約が更新されない限りその仕事から離れることになります。

ちなみに、契約期間は特別な場合でない限り一回の契約につき最長3年間までと労働基準法により定められています。(労働基準法第14条)※更新は可

また、契約期間中は辞めることができないと思っている人も多いですが、やむを得ない理由がある場合や、経営者側が退職を認めた場合は期間中であっても退職することができます。

ただし、期間の途中で雇用契約を解除したことにより現実に損害が発生した場合には、会社(使用者)から損害賠償を求められることもあるので注意が必要です。(民法第628条)

さらに、契約期間中の一身上の都合による退職は転職活動などでは不利になることもあります。理由があっての事とは思いますが、理解されないことも覚悟しておきましょう。

正社員と契約社員の違いは?

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社員とつくのに、いわゆる正規雇用ではない契約社員という立場。正社員との違いをまとめてみました。

・雇用期間

正社員の場合期間の定めなし。何事もなければ定年まで働くことが前提になります。
契約社員は原則として最長3年(場合により5年)の有期契約。契約終了後は更新されなければ終了。更新の回数に制限はありません。※後述「5年ルール」参照

・仕事内容

定年まで働く正社員に対し、期間限定で働く契約社員には、正社員の補助的な仕事や、専門的な仕事を限定的に任せられることが多いようです。会社によっては、正社員と同じ仕事を任せる場合もありますが、その場合でも昇進などはある程度以上はできないという可能性が高いです。

また、会社によってはフルタイムのパート・アルバイトのことを契約社員としている場合もあり、パート・アルバイトの延長と考えられていることもあります。

・業務時間

契約社員は、契約に決められた時間労働することになります。
正社員の場合は就業規則に則って全員一律。
また、残業時間は正社員より少ない場合が多く、当然法定労働時間を超えれば残業代が発生します。

・転勤

会社の定めによりますが、契約社員の雇用契約に勤務地の記載がある場合、転勤はまずありません。そのため、転勤がどうしてもできない場合は契約を結ぶ前に相談しておきましょう。会社が設定した「地域限定職の契約社員」としてあえて契約社員という働き方を選択することも多いようです。

・給与・業績賞与

会社によってルールはそれぞれですが、給与体系やボーナスは正社員とは異なる場合が多いです。月給制ではなく、時給制の場合もあります。

賞与額も含めた1年間の年収を提示して雇用契約を結ぶこともよくあります。いわゆる年俸制のような感じですね。(約束年収額の1/12が毎月支払われる)その場合、毎月の給与は一見高くなりますが、ボーナスが含まれていることを考慮しなくてはいけません。

また、業績賞与や決算賞与はもらえない場合が多いですが、美容系のお仕事の求人では設定してあることもあるので、求人ページや契約の際に確認しておきましょう。

・昇進・昇給

契約社員の場合、契約期間中の昇進・昇給は無い場合がほとんどです。昇進や昇給を希望する場合には、契約更新をする際に会社側から打診されるのを待つか、自らアピールする必要があります。

・その他条件

契約が短期間ということもあり、退職金が用意されていることは稀です。また福利厚生や手当なども、正社員と比べると利用できる範囲が限定的になるなど、違いが出てくることが多いようです。

会社にもよりますが、一般的に正社員と契約社員にはこうした違いが出てくることを理解しておきましょう。

契約社員のメリット

安定的な仕事を探している場合、正社員に比べると不安定な印象はぬぐえませんが、契約社員として働くことがメリットになる場合もあります。

・将来独立を考えていて、多くのサロンで修業したいと考えている場合

・どうしても転勤することができない場合

・業務時間を融通してもらいたい場合

・残業ができない場合

・昇進や昇給を望まない場合

このような場合、契約社員として、雇用契約内容を相談することで希望が叶う可能性が高くなります。

また、あこがれの職種や、あこがれの職場に応募する際、契約社員の方が正社員よりも採用される可能性が高くなることもあり、それもメリットと考える方もいるでしょう。

契約社員から徐々にステップアップして正社員にと希望を持っていても、契約社員から正社員へと移行できるかどうかは会社によって異なりますので、正社員の職にこだわる場合は、はじめから正社員求人に応募することや、正社員登用制度がある会社を探すことをおすすめします。

知らないと損してしまうかも!!契約社員の5年ルール

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契約社員をはじめとする「有期契約労働者」の立場を守るために、2013年「改正労働契約法」が実施されました。

今までは原則最長3年間の契約を何度更新しても良かったのですが、この改正労働契約法が実施されるにあたって、

同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、契約社員など有期契約労働者からの申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換される

という「無期転換の5年ルールができたのです。

注意しなければいけないのは、

・2013年4月から5年目(2018年4月)にルールが適応され始める(2013年4月以前の契約期間は含まれない)

・労働者側からの申し出がなければ、今まで通り有期契約のままになる

・正社員化ではなく、有期契約の無期化のため、給与や待遇などは変わらない(直前の有期労働契約の際の労働条件がそのまま引き継がれる)

・無期転換後、昇進や昇給がない場合もある

という点について。

心配な点はありますが、それ以上に雇止めの不安がなくなるという大きなメリットがあります。2018年以降該当する方は、よく考えた上で無期化を希望する場合、使用者(会社)に申し出ましょう。

有期契約労働者の無期転換ポータルサイト(厚生労働省)
https://muki.mhlw.go.jp/

契約社員として働く前に

契約社員としてのオファーがあったり、契約社員求人に応募したりする前に、確認しておいた方が良いことがあります。

・正社員登用制度

契約社員からの正社員登用制度がある会社に応募する場合、その制度がどのようなものかをしっかりと確認しておきましょう。

正社員登用の実績や、それまでの期間、登用条件など、具体的な状況を聞いておくことが重要です。

・契約更新の有無と条件

契約更新の有無や、更新の条件が雇用契約書に書かれているか確認しておきましょう。契約書には書かれない場合もありますが、その場合は契約更新がなされないこともあると覚悟しておきましょう。

また、採用の時点で、契約更新の回数や、有無、契約期間の上限などが決まっている場合があります。更新の条件を満たしていても、あらかじめ期間が設定されている場合、その期間を超えて雇用されることはほぼないと考えられますので、長期雇用を希望する方は事前に確認しておきましょう。

また、どのような場合契約が更新されないかも聞いておくといいでしょう。

契約社員という働き方、ご理解いただけたでしょうか。
収入や安定性を考えると正社員には及びませんが、生活スタイルを考えると契約社員として働くことも選択肢に入ってくるという人もいるのではないでしょうか。

現在だけでなく、将来的なプランも踏まえて求めるライススタイルに合った働き方を選択しましょう。

この記事を書いたコンシェルジュ

キャリア編集部

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