七五三と子供の健康
2018.11.1
11月15日は七五三。子供の成長に感謝しつつ、これからの健康と幸せを祈って神社やお寺に詣でる年中行事の一つです。今日は、そんな七五三の由来と歴史、そして年齢ごとに異なる意味を知り、普段当たり前だと思っている子供の日々の成長と健康にあらためて感謝したいと思います。
七五三の由来と歴史 幼い子供の健康を祈って
「七五三詣で」は室町時代に始まったと言われています。
当時は子供の死亡率が高かったので「7歳までは神の子」とされ、神の国に戻ってしまわないようにと願っていました。戸籍に名前が残されるのも7歳になってからだったということです。
11月15日に行われるようになったのは、江戸幕府五代将軍徳川綱吉の長男徳松の健康祈願が天和元年11月15日に行われたことに由来するとされています。
初めは江戸地域のみの風習でしたが、その後全国に広がっていき、日本の行事として定着しました。
現在では日にちにこだわらず、その地域の天候や子供の成長や体調に合わせて10月か11月に行われるようになっています。
また、当時は数え年で行われていましたが、現在では満年齢で行うことが多いようです。
七五三の意味
3歳は「髪置(かみおき)」の儀式。
当時3歳までは髪を剃る習慣がありました。おそらく疫病などから守る意味があったのでしょう。この日からは男の子は結えるように、女の子は綺麗に伸ばせるようにと、髪を置く(伸ばす)ことができるようになります。
5歳は「袴着(はかまぎ)」の儀式。
男の子はこの日から袴を着て、少年の仲間入りをします。
7歳は「帯解(おびとき)」の儀式。
女の子はこの日から、大人と同じ幅の帯を身に着けることができるようになります。
3歳は男女ともということなので、地域によって男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳にお祝いをするところもあるようです。
私の住んでいる東京地方では、男の子は5歳、女の子は3歳と7歳というのが一般的なようです。
七五三で改めて感謝。子供の成長と健康
人類の歴史を辿ってみると、人間の祖先とされているホモサピエンスが誕生したのが20万年以上前。現在の人間の直接的な祖先である新人へと進化したのが2万年程前と推測されています。
その間、人類は飢餓と疫病との闘いの日々が続いていました。
食料が安定的に供給され、現代医学の発達により数多くの疫病の恐怖から解放されたのは100年から200年程前なのではないでしょうか。抵抗力の弱い乳幼児の死亡率もここ50年程で激減しました。
子供は元気に成長するのが普通と思っている私たちですが、それがとても難しく、当たり前のことでは無かった時代の方がはるかに長いのです。
七五三を迎える子供や孫を持つ私たちは、その成長に改めて感謝しなくてはいけないのでしょう。
全ての子供たちに健康で幸せな未来が訪れることを願いながら、美味しい千歳飴を頂きたいですね。