精油(エッセンシャルオイル)とは?初心者でもわかる選び方や使い方をご紹介
2024.1.19
店頭で精油(エッセンシャルオイル)を見かけたり、実際に手にしてみたりする機会も多いかと思いますが、アロマオイルと精油は同じものだと思われていたり、正しく精油を理解している方は意外と少ないのが実状です。
今回は、日常生活の中で精油を正しく楽しんでもらうために、購入するときの注意点や正しい選び方や使い方をご紹介します。
精油選びの参考にしてくださいね!
精油(エッセンシャルオイル)とは
精油(エッセンシャルオイル)とは植物の香り成分を抽出したエッセンスです。
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)の定義では、精油を以下のように定義しています。
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。
アロマオイルとの違い
精油(エッセンシャルオイル)とアロマオイルを同じものだと思われている方は少なくありません。
精油(エッセンシャルオイル)は、天然素材から抽出した有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。
それに対し、アロマオイルは、精油に溶剤を入れて薄めたものや、天然素材ではない合成香料などを指すことが多いです。100円ショップや雑貨などを扱っているお店でも見かけますが、精油の表記が無ければアロマオイルです。
香りがするという点では、精油もアロマオイルも同じですが、アロマオイルと表記されているものは、アロマテラピーに使用できません。
「アロマを焚いたら気分が悪くなった」というトラブルは、天然素材ではないアロマオイルや、品質の低い精油を使ったことによると言われています。
安全に使うためにも、まずは「精油(エッセンシャルオイル)」と表記したものを選ぶようにしましょう。
精油(エッセンシャルオイル)購入時の注意点3つ
精油(エッセンシャルオイル)を購入したい方は、下記の3点に気を付けて正しく選びましょう。
1.アロマテラピー専門店で購入する
精油(エッセンシャルオイル)はとてもデリケートな性質を持ってます。精油(エッセンシャルオイル)を購入する時には、アロマテラピー専門店で商品を選びましょう。
初めて精油(エッセンシャルオイル)を購入される方は、店舗に足を運んでスタッフさんにお悩みを相談したり、香りを試してみたり、実際にアロマテラピーを受けてから、精油を選ぶのがおすすめです。
良質な精油が購入できるオンラインショップ▼
●生活の木 :https://www.treeoflife.co.jp
●Aroma Shop :https://www.aromastore.jp
2.遮光瓶に入ったものを選ぶ
精油(エッセンシャルオイル)は、温度や光といった環境による影響を受けやすいです。
専門店であれば遮光瓶を使っていない精油はおそらく無いと思いますが、品質を保つために、密閉性と遮光性が高い、遮光瓶に入ったものを選びましょう。
3.瓶に記載されている精油の情報にしっかり目を通す
ボトルやラベルに精油の情報がきちんと記載されているものを選びましょう。
雑貨屋などで販売されている精油と天然成分ではないアロマオイルは、パッと見ただけでは見分けがつきにくくなっています。
注目すべきはラベルの表記。精油は「精油」や「エッセンシャル」とラベルに記載する決まりがあるので、チェックしてみましょう。
また、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)では、消費者を保護する観点から下記の内容を記載するように定められています。
精油名・学名・原産国・栽培法・抽出法・抽出部位など
目に見えない香りだからこそ、どういった成分なのか、どんな抽出法であるかなどを理解しておくと精油の楽しみ方が広がっていきます。
香りの選び方
精油にはたくさんの種類があり、はじめはどのように選んだらいいか迷ってしまいます。
精油の主な選び方を2つご紹介します。
香りのタイプから選ぶ
選ぶ基準は、自分が心地よいと感じる香りであることです。
香りの効果効能を優先して苦手な香りを無理に使っても、心地良さはないですよね。
「好き」「心地よい」と感じる香りを見つけたいときは、はじめは香りの系統から絞っていくのがおすすめです。
香りは大きく7つの系統に分けられます。日常生活で好みの系統から当てはまる精油を見つけてみましょう。
この7つの系統はオリジナルブレンドを考えるときにも参考になりますよ。
ブレンド精油を選ぶときのポイントはこちら (参考:Aroma Shop)
香りを気分で選ぶ
香りを、なりたい「気分」で選ぶのも一つの方法です。
眠りにつく前のベッドタイムや一週間がはじまる朝など日常シーンをイメージして選んでみましょう。
リラックスしたい時におすすめの精油
- ラベンダー
- オレンジスイート
- ローマンカモミール
また、単体の香りではなく、精油をブレンドしたオリジナルのブレンド精油を選んでみるのも良いかもしれません。
●おすすめ精油を使ったリラックスブレンド精油
リフレッシュしたい時におすすめの精油
- グレープフルーツ
- ティートリー
- レモン
●おすすめ精油を使ったリフレッシュブレンド精油
気分を明るく前向きにしたい時のおすすめ精油
- ジャスミン
- マンダリンレッド
- ローズ
おすすめ精油を使ったブレンド精油
精油(エッセンシャルオイル)の基本的な使い方 4選
精油(エッセンシャルオイル)を暮らしに取り入れやすい方法を4つご紹介します。
芳香浴(ティッシュやコットンに垂らして使う)
お好みの精油をティッシュやコットンに1.2滴垂らして、置いておくだけで香りが広がります。
最も手軽な使い方で、専用の基材が無くてもアロマテラピーをご自宅でたのしむことができますよ。
キャリアオイルで希釈してセルフトリートメント
精油は濃度が高いので直接肌に塗布することができませんが、キャリアオイルで希釈すればお気に入りの香りも肌に塗布して使うことができます。
★用意するもの★
・キャリアオイル 10mL
・お好みの精油(エッセンシャルオイル)2滴
・ビーカー
・ガラス棒
キャリアオイルをベースに、精油の濃度を1%以下の濃度になるように混ぜます。(フェイシャルで使う時は0.5%以下の濃度にしてください)
★作り方★
①ビーカーにキャリアオイル10mL計り入れます。
②お好きな精油を2滴加えてよく混ぜます。
手のひらでオイルを温めてから、肌へやさしく塗布します。
*キャリアオイルとは、ベースオイル・植物油とも呼ばれ、エッセンシャルオイル(精油)をお肌までまさしく、「キャリア(運ぶ)」ために、「キャリアオイル」と呼ばれています。
セルフトリートメントの方法についてはこちらで詳しく紹介しています
アロマスプレーにして
ルームスプレーや虫よけスプレーなど幅広く使われるアロマスプレーは人気のアイテムです。
お気に入りの精油で作ることができるアロマスプレーのレシピをご紹介しますね。
★用意するもの★
50mL程度のアロマスプレーの場合
・お好みの精油(エッセンシャルオイル)15~20滴
・無水エタノール5mL
・精製水45mL
・ビーカー
・50mLスプレーボトル
★作り方★
① ビーカーに無水エタノール 、お好みの精油を加えて、よく混ぜます。
② 精製水を加えて、混ぜたらスプレーボトルに移し替えます。
ルームスプレーとして、リビングや寝室に。消臭・除菌作用のある精油を使って、玄関やマスクに吹きかけても使うことができます。
※アロマスプレーは、エタノールなどのアルコール成分が含まれるので、火気のある場所での使用はお控えください。また、お顔周りへのスプレーも目に入る恐れがあるので避けるようにしましょう。もし目に入った場合はすぐに水で洗い流してください。
アロマバスにして
ゆっくりと湯船に浸かりながら好きな香りを感じるというのもひとつの楽しみ方です。
入浴剤などを使うのも良いですが、意外と簡単ですのでお手持ちの精油を使ってトライしてみてください。
今回は、体を温めて、新陳代謝を促してくれる、バスソルトのレシピのご紹介します。
ご自宅でアロマバスに浸かり、一日頑張った体をお風呂で癒してあげましょう。
★用意するもの★
・お好み精油(エッセンシャルオイル)5滴程度
・粗塩 大さじ2杯
・ココットなど小さな器
・ガラス棒
★使い方★
① ココットなど小さな器に、粗塩とお好みの精油を入れてよく混ぜます。
② ①をお湯にしっかり溶かしてから入浴してください。
ミネラル分が豊富に含まれている精製されていない粗塩を使うことで、保湿・デトックスにアプローチしてくれますよ。
精油(エッセンシャルオイル)を使う時の注意点
精油(エッセンシャルオイル)は、天然由来成分を抽出していますが、使う時には下記のポイントに注意して使用しましょう。
原液を肌につけない
原液は植物の成分が非常に濃縮されています。直接肌へ付けるのは肌トラブルが起きる恐れがあるので、必ず希釈(薄めて)してから使用してください。
ちなみに、キャリアオイルで希釈したり、入浴剤代わりに使う時に塩を使ったりするのは、原液を肌に直接つけないためでもあります。
精油を飲用しない
原液はもちろん、希釈したものであっても精油を飲んだり、他の食品と一緒に摂取することはお控えください。
精油を誤って飲んでしまった場合、口の中に精油が残っているときは大量の水で口をすすいでください。小さなお子様やペットがいらっしゃるご家庭の場合は、誤飲の危険性があるので手の届かないところに保管するようにしましょう。
火気に注意
精油(エッセンシャルオイル)は引火の恐れがあるので、キッチンなどの火を使う場所での取り扱いに注意が必要です。
精油(エッセンシャルオイル)を知ってアロマテラピーの世界に一歩踏み出そう
精油(エッセンシャルオイル)のことを少しでも知っていただき、興味を持っていただけたら嬉しいです。
自分の好きな香りに出会えると、ワクワクしたり、何度も香っても癒されます。
香りを楽しむことは、アロマテラピーの基本です。
精油はただ香りを楽しめるだけでなく、元気になりたい時やリラックスしたい時にも、チカラを貸してくれます。
とはいえ、無理は禁物。まずは気軽にできる範囲で日常に精油を取り入れることで、みなさまの生活の中に少しでも心地よい時間が生まれることを願っています。