夏におすすめのハーブ、アロマ
2021.7.26
関東も先日梅雨明けし、本格的な夏が始まりました。
昨年同様に今年の夏も楽しい遠出は難しいかもしれませんが、少しでも自宅で涼やかに、気持ち良く快適に過ごせるよう、季節のアロマやハーブを使っていきましょう。
薄荷やミントでスッキリ爽やかに
暑い夏が始まると、市場に出る商品の多くに「薄荷」「ミント」の文字が並びます。これらの香りは暑い夏に嗅ぐと、鼻が通るようにスッキリとし、爽やかで、どことなくヒンヤリとする感覚を抱くため、食品や化粧品類、雑貨類など多くのものに利用されます。
かくいう私も、薄荷やミントは大好きで、やはり夏になると特に手離せなくなります。暑くてたまらない時でも、ティッシュにほんの1滴、薄荷精油やペパーミント精油、スペアミント精油などを垂らしてゆっくりと嗅ぐだけで、体感温度が下がる気がしています。
精油の場合は、瓶の蓋を開けて直接嗅ぐだけではなく、このようにティッシュに1滴垂らして香りを嗅ぐということもできますし、室内の蒸し暑い空気を爽やかに、クリアにしたい時にも、ティッシュに数滴垂らして室内でペンライトを頭上で降るかのようにして香りを拡散させるだけで、すがすがしい気持ちになります。
ミントの楽しみ方は精油だけではありません。
今はちょうど様々なミントが育っている季節。ミント系のハッカ属は数百種類あるとされており、少しずつ形も、香りも、味も…違っていて、ちゃんと見てみると本当に愛おしくなるくらいです。
そんなミントたちを、ハーブティーやハーブウォーターとして楽しむこともできます。
ミント系のハーブティーには、リラックス作用や口臭予防のほか、消化を助けてくれたり、胃や腸の働きを助けてくれたりと嬉しい効果がたくさんあります。食前にも食後にも合うハーブティーです。
ハーブ初心者にもおすすめのハーブウォーター
ハーブティーが苦手な方は、今の季節はミントハーブウォーターがおすすめです。フレッシュミントをたくさん透明ボトルやグラスに入れ、冷たいミネラルウォーターを注ぎしばらく置くと、ほんのりミントのスッキリ爽やかな香りと味がして、喉ごしが良くなります。
温かいハーブティーほどは成分が出ないため、ハーブ初心者の方やハーブティーが苦手な方にもおすすめです。レモンやグレープフルーツなど、輪切りにしたフルーツを2~3切れ一緒に入れると、さらにスッキリと飲みやすく、見た目も爽やかでオシャレになります。
フレッシュミントやフルーツは、水を飲み終わったら食べてしまっても良いですね。全部を食べるのは難しくても、ミント1枚でも食べてみると、口の中がスッキリしていつか「美味しい」と思えるようになるかもしれません。
ちなみに私は、ミントウォーターを飲んだ後のミントはしっかり食べます。ただし、いくら身体に良いとはいえ、一度に大量に摂り過ぎないように気を付けましょう。
夏はラベンダーの季節でもある
スッキリ爽やかな薄荷やミントたちを紹介しましたが、リラックス系のハーブとして代表的なラベンダーもちょうど今の季節が旬です。
実はラベンダーもたくさんの種類があります。採れる場所、時期によってラベンダーに含まれる成分も異なるため、一言で「ラベンダー」と言っても実は色々あるのです。
どちらかというと、ラベンダーは甘くて柔らかいお花の香りと言われることもありますが、その種類によっては、薄荷やミント、ローズマリーなどの爽やかな香りのする精油と同じ成分が多く入っている種類もあります。
なので、アロマセラピストは「ラベンダー」という通称名(一般名)で精油を選ばず、必ず学名(属名+種小名)を見て、どんなラベンダーなのかを確認したり、実際に香りを確認して、購入し使用します。そのくらい、実は違うのです。
フランス直輸入、全国のアロマテラピーサロンで使用されるプロユースのラベンダー精油(学名:Lavandula angustifolia・科名:シソ科・原産国:フランス)
ラベンダーは、ホームセンターなどに行くと苗で販売されていることが多いので、自宅の庭や鉢などで育てている方もいらっしゃると思います。ちょうど今咲いているおうちも多いですよね。
風が吹くだけでも側にいるとラベンダーのやさしい香りがしてきます。咲いているこの時期をそのまま楽しむのも良いですし、ドライフラワーにしたりポプリを作ってみたりしても良いですね。
ラベンダーを育てていない方は、ラベンダー精油であればアロマショップでも手に入れやすいと思いますので、テスターがもしあるショップでしたら香りを確認し気に入ればぜひ1本購入してみてください。
ティッシュやアロマディフューザー、アロマライトに数滴垂らして芳香浴を楽しんだり、お風呂に2~3滴入れてバスタイムを楽しんだり、アロマスプレーを作ってお部屋にシュッシュしてみたり…わりとどのような形でも楽しめるのがラベンダーの強みでもあります。ぜひ今が旬のラベンダーの香りを楽しんでくださいね。
夏だからこそアロマトリートメントを受けてみましょう
日本の夏は蒸し暑く、身体も汗や皮脂でベタベタするのに、オイルを全身に塗布するアロマボディトリートメントなんて受けたくない、という方がいらっしゃるかもしれません…。でも、実は夏にこそ受けていただきたいというのがアロマセラピストとしての私の考えです。
確かに日本の夏は、私たちの身体から汗や皮脂を出すような気候です。でも実は、この暑い日本の夏にもかかわらず、汗をかけず、皮脂も出ず、常に身体が冷え切っていて肌も乾燥してカサカサしている…という方がいらっしゃいます。
「それ、私のことだ」と思った方は要注意です。
体温調節が難しい季節
本来汗や皮脂が出る季節、気温であるにもかかわらず、体温調節が上手くいかず汗がかけなかったり、汗が出ないだけでなくずっと冷たいエアコンのかかったところにいて身体の芯まで冷え切っていて悩んでいる方もいます。
熱中症予防にエアコン(冷房)はもはや現代では欠かせないものとなりましたが、そのために汗や皮脂が出ず肌が乾燥してしまっている方も。。。
なのでそういう方こそ、アロマボディトリートメントを受けていただきたいのです。植物油でお肌を潤し、お好きな精油の香りでONとOFFのスイッチを入れ直します。そして、アロマボディトリートメントの途中から終了してもなお身体がポカポカするので、きっと夜はぐっすりと眠れるようになると思います。
今年の梅雨は1日の中でも変わりやすいお天気で、地域によっては雨もたくさん降りました。そして梅雨明けしてからは暑い日が続いており、私たちが気が付かないだけで、身体がまだなかなか適応できておらず、今とても疲れが出やすいときです。
リラクセーションサロンでは、あなたの好きな香りを選んで、全身のアロマボディトリートメントを受けてみましょう。特に先程ご紹介した薄荷やミント、ラベンダーなど、季節の香りを使うのも、香りが苦手でなければおすすめです。
ぜひ、自分自身を自然に、季節に、合わせてみてください。
いかがでしたでしょうか。
季節に関わらず、自分の好きな香りを選ぶというのももちろん良いのですが、慣れてきたら、今度は「今の季節」というものにも意識を向けてみましょう。
食物でいうと旬のものは栄養価が高いというのと一緒で、生のハーブも一番良い時、旬の時期というのが最もパワーのある時です。そのパワーを、単に「摂って、頂く」だけでなく、そのままの形で愛でるのもまた自然との共生の一歩だと思います。また、もし「摂って、頂く」のであれば、やはりそれは植物に感謝し、残すことなく大事に「頂く」ことを意識する必要があるかなと思います。