神秘のパワー松の香りで楽しむ「おうち森林浴」
2021.1.13
日本では古来より馴染み深く、現代でも歳神様をお迎えする大切な目印として家の前に飾られる松の木。実はお正月に松を飾る習慣は中国から伝わったものというのはご存知でしたか?そして、アロマセラピストが良く使う松の精油と言えば、パインニードル(Pine Needle)。松の香りと言われてピンとくる方は少ないかもしれませんが、心を落ち着かせ、自分を肯定的に受け止められるようになるなどの心への作用が期待される精油です。今回は松の香りと精油の上手な使い方について紐といていきます。
明けましておめでとうございます。
今年も植物やその香りにまつわる話、心身の健康にまつわる話などのコラムを書いていこうと思っていますので、どうぞ宜しくお願い致します。
神様と松
お正月の松飾りは神迎えの儀式。
歳神様をお迎えする大切な目印として家の前に飾られます。
神は植物の枝に宿るとされていて、常に緑を絶やさない常緑樹は繁栄の象徴とされていました。特に「松」は「祀る」につながることから縁起が良いとされたそうです。
お正月に松を飾る習慣は平安時代に中国から伝わりました。年末に大掃除をして家も身も清め松飾りなどの準備をすると、気持ちが引き締まります。
地域や場所により飾り方も様々ですが、今日まで受け継がれているのは素晴らしい事ですよね。
海外ではどうでしょうか?
古代エジプトや中近東でも、古くから樫の木などの常緑樹が繁栄の象徴として飾られる習慣があったそうです。
欧米の新年のお祝いであるクリスマスに飾られるツリーもマツ科のモミの木です。
もともとヨーロッパに居住していたゲルマン民族が行っていた樫の木を祀る信仰から、その地域にキリスト教が入り、樫の木をモミの木に変えてシンボルにしたそうです。
モミの木の円錐形の美しい形が、キリスト教の「父(神)と子(キリスト)と精霊」の三位一体説を表すのに適しているというのが理由だとされています。
現在ではモミの木だけではなく他の常緑樹も使われています。
松の香り
アロマセラピストが良く使う松の精油と言えば、パインニードル(Pine Needle)。
学名はPinus sylvestris。ヨーロッパアカマツの葉の精油です。産地が違う他の学名のパイン精油もあります。
その代表的な香り成分は、αピネンやβピネンですが、このピネン(Pinene)という植物化学成分の名前は松(Pine)から名付けられたものです。
森林浴のように心を落ち着かせ、自分を肯定的に受け止められるようになるなどの心への作用、抗炎症作用や呼吸器系の不調の改善などの体への作用が期待される精油です。
また、空気を浄化する環境への作用もあるので、今の時代にピッタリですね!
私はこの精油には、神秘的と言えるほど力強い働きがあるように感じています。
もうすでに成功を収めた人、精神的にしっかりとした基盤をもっている人、ある種の特別な神聖な能力を持った人、誰かのために自分を顧みずに尽せる強さを持った人、そんな人たちの支えや応援になる香りであるような気がしています。
どんなに強い人にも必要とされる香りといったところでしょうか。松という植物の持つ神秘性や強さの表れかもしれません。
是非一度香りを嗅いで頂きたい精油です。
おうちで森林浴
森林浴の香りを分析すると、αピネンとリモネンが含まれているということです。
リモネンはレモン精油を代表とする、柑橘系の精油に含まれる成分です。日本の精油でαピネンを特徴とするものは木曽ヒノキや北海道モミです。どちらも清々しい香りで、まさに森林浴といった感じです。
遠出がしにくい昨今、家の周りに植物が少ない!という方は、パインやヒノキやモミなどの精油にレモン精油を加えて、お家で森林浴を行ってみてはいかがでしょうか。
リラックスだけではなく、「強く自分を持つ」という力が生まれるのを感じることができるのではないかと思います。
新しい年の新しいスタートにピッタリの香りですので、是非お試しください。
編集部おすすめのパインニードル精油
中々馴染みの無い精油かもしれませんが、ゆっくりとしたおうち時間を楽しむにはぴったりの精油かもしれません。
今回は編集部スタッフのおすすめの精油を紹介します。
インセントエッセンシャルオイルのPINEオイル。公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)表示基準適合認定の精油で成分検査等の結果も表示されいるので安心ですね。
多くの百貨店や専門店でも購入できるニールズヤードのオーガニックパインオイル。アロマ好きな方なら一度は見たことがあるのでは?