9月9日は「重陽の節句」。皆さん「重陽の節句」をご存知でしょうか?
古くから日本人に親しまれてきた菊を用いて不老長寿を願う行事だそうです。
そこで今月は、古くから日本人の身近にある菊とその精油の効果・使い方をご紹介したいと思います。
古くから日本人に親しまれてきた菊
菊はもともと日本にあったものではなく、奈良時代に中国から薬用として渡来した植物です。
以来、日本人に愛されて今では薬用、食用、観賞用など様々な種類の菊が栽培されています。
皇室の御印になっていることからも、菊が大切にされてきたことがうかがえます。
薬用としては、蚊取り線香の成分に使われたシロバナムシヨケギク(白花虫除菊)が有名ですね。一般的に除虫菊と呼ばれています。
また、「菊の被せ綿(キクノカブセワタ)」という習慣もありました。
朝の霜から守るために菊の花に一晩綿を被せます。朝、その綿を取って体や顔を拭くと無病息災になると言われています。
「朝の霜って、この残暑に?!」と思われる方も多いでしょう。
実は9月と言っても旧歴なので、現在で言うと9月末から11月初めにかけてのことだからです。
菊も古くからフィトセラピー(植物療法)の一つとして、日本の人々の生活に役立っていたのですね。
そしてその菊に関係する精油も私たちの生活の中で様々な使い方がされてきました。
キク科の精油「カモミール」。効果と使い方は?
アロマセラピーで使われるキク科の精油は、皆さんよくご存知のカモミール。さまざまな使い方がされています。
ハーブティーで使われるジャーマンカモミールはアレルギーの改善などに役立ちます。
私が実際に行っていたジャーマンカモミール精油の使い方は、子供のアトピー性皮膚炎の緩和に。ジャーマンカモミール精油を植物油に入れた塗布用のオイルを作って使っていました。
大人になった今では、すっかり治って肌の状態も良いようです。
また、ローマンカモミールの精油には心身の安定を保つ働きがあるため、こちらも子供から大人までさまざまな使い方がされています。
どちらもアロマセラピーの世界では代表的な精油です。
<使い方の注意点>
キク科植物にアレルギーのある方もいます。アレルギーのある方は使わないように気をつけてください。
観賞用の菊もいっぱいあります。花の大きいもの小さいもの、花びらが開いたもの管状のもの、色の種類も数え切れないほどです。
日本で菊は葬儀に使われることが多いので、何となくイメージが良くない…という方もいらっしゃると思いますが、マーガレットやカモミールも菊の仲間です。
多くの方が好きな花なのではないでしょうか。