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植物のちから “フィトセラピー” ~秋の味覚『栗』~

2016.9.28

旬のおいしい食べ物がたくさんの秋。栗ごはんや栗を使ったスイーツはこの時期に食べたくなりますよね!ということで本日のフィトセラピー実践活用法では秋の味覚「栗」を取り上げてみたいと思います。縄文時代から食されていたロマンあふれる栗の歴史と栗の健康効果についてご紹介します。

植物の癒しの力で、私たちが生まれながらに持っている自然治癒力に働きかけ、病気予防や心身の不調和の改善をするのがフィトセラピー(フィト=植物 セラピー=療法)。

ハーブやアロマ、野菜や果物を使って「飲む」「食べる」「塗る」「あてる」など、簡単にできる実践活用法をご紹介します。

今回は秋の味覚「栗」について。

縄文文化と栗

栗の木

さまざまな美味しいものが出回る秋ですが、栗はもう召し上がりましたか?

茹でたての栗の美味しさ!

ほくほくした感覚が美味しさを一層引き立てる、まさに素晴らしい秋の味覚です。

そんな栗ですが、食材としてのお話の前に、縄文文化と栗の関係について少しお話したいと思います。

今から約1万年前に始まったと言われる縄文時代。

最後の氷河期が終わった日本列島は、気温の上昇とともに、東京でも上野や淀橋周辺の高台を残して、沿岸部はほぼ海の中にありました(縄文海進)。

温暖な国土はほとんどが照葉樹林に覆われていましたが、最初に人が住み始めたと言われる東日本から、栗やコナラといった落葉樹林が広がっていったのです。

その証に、縄文最大の遺跡と言われる三内丸山遺跡には、多くの栗の木柱と大粒の栗が出土しています。

特に貴重な食材の栗は、縄文人が最初に栽培を始めた植物ともいわれています。

つややかな実が成る秋には、縄文の人々も現在の私たちと同じように、栗を一家団欒で美味しく頂いたのではないでしょうか。

栗と言うと、そんな縄文ロマンに思いを馳せてしまいます。

栗の栄養と効能

栗

そんな栗には、健康効果もさまざま報告されています。

豊富に含まれる食物繊維は便秘を予防し、腸内環境を整えます。

ビタミンB群やビタミンC、葉酸、カリウムなども含まれていて、疲労回復、風邪や貧血の予防、抗酸化作用(抗老化作用)にも優れた食品です。

栗のビタミンCはデンプン質に包まれているので、熱による分解はそれほどないと言われています。

ただし、栄養価とともにカロリーも高いので、適量を美味しくいただくこともお忘れなく!

また、和菓子の有名店もこぞって栗をあつかう時ですね。

デパ地下などで、各店の粋を競ったお味をお楽しみください。

では^^

この記事を書いたコンシェルジュ

池田明子/フィトセラピスト