植物の癒しの力で、私たちが生まれながらに持っている自然治癒力に働きかけ、病気予防や心身の不調和の改善をするのがフィトセラピー(フィト=植物 セラピー=療法)。
ハーブやアロマ、野菜や果物を使って「飲む」「食べる」「塗る」「あてる」など、簡単にできる実践活用法をご紹介します。
今回は秋の味覚「栗」について。
縄文文化と栗
さまざまな美味しいものが出回る秋ですが、栗はもう召し上がりましたか?
茹でたての栗の美味しさ!
ほくほくした感覚が美味しさを一層引き立てる、まさに素晴らしい秋の味覚です。
そんな栗ですが、食材としてのお話の前に、縄文文化と栗の関係について少しお話したいと思います。
今から約1万年前に始まったと言われる縄文時代。
最後の氷河期が終わった日本列島は、気温の上昇とともに、東京でも上野や淀橋周辺の高台を残して、沿岸部はほぼ海の中にありました(縄文海進)。
温暖な国土はほとんどが照葉樹林に覆われていましたが、最初に人が住み始めたと言われる東日本から、栗やコナラといった落葉樹林が広がっていったのです。
その証に、縄文最大の遺跡と言われる三内丸山遺跡には、多くの栗の木柱と大粒の栗が出土しています。
特に貴重な食材の栗は、縄文人が最初に栽培を始めた植物ともいわれています。
つややかな実が成る秋には、縄文の人々も現在の私たちと同じように、栗を一家団欒で美味しく頂いたのではないでしょうか。
栗と言うと、そんな縄文ロマンに思いを馳せてしまいます。
栗の栄養と効能
そんな栗には、健康効果もさまざま報告されています。
豊富に含まれる食物繊維は便秘を予防し、腸内環境を整えます。
ビタミンB群やビタミンC、葉酸、カリウムなども含まれていて、疲労回復、風邪や貧血の予防、抗酸化作用(抗老化作用)にも優れた食品です。
栗のビタミンCはデンプン質に包まれているので、熱による分解はそれほどないと言われています。
ただし、栄養価とともにカロリーも高いので、適量を美味しくいただくこともお忘れなく!
また、和菓子の有名店もこぞって栗をあつかう時ですね。
デパ地下などで、各店の粋を競ったお味をお楽しみください。
では^^