よもぎという名前の由来は、四方によく茎や根を伸ばすので「四方草(よもぎ)」、またよく燃えるので「善燃草(よもぎ)」という説があります。
よもぎと言えば、草餅に草団子。日本人には慣れ親しんだ食べ物です。
また、今では定着した感のある自然療法に「よもぎ蒸し」があります。よもぎの湯気を腰部にあてる「よもぎ蒸し」は韓国の伝統的な療法で、婦人科系に効果があると言われ、日本でも大変人気があります。
3月の薬湯は、そんなよもぎを使った「よもぎ湯」です。作り方や効果をお伝えします。
よもぎの効果・効用
よもぎは、キク科ヨモギ族の多年草で、昔から食用や薬用に使われてきました。
天ぷらやお浸しにして食べるのは、3月から5月の若芽です。
よく育った茎や葉は、漢方で「艾葉(ガイヨウ)」と言い、煮出して飲んだりうがいをしたり、塗り薬や湿布にしたりして、食用より薬用として使っていたそうです。
よもぎに含まれる食物繊維はホウレンソウの3倍。クロロフィル、カロテン、ビタミンも豊富に含まれて万能薬と言われています。食物繊維が豊富なので腸内環境を整えることから、美肌作りにも効果があります。
そして、お灸のモグサもよもぎですよね。
食べる、飲む、香りを嗅ぐ、燻す、塗るなどさまざまな形で使われていることからも、万能薬と言われているのでしょう。
よもぎは、日本全国どこでも自生していて、中国や韓国にも分布しています。
よもぎ酒にして喘息に、塗り薬として切り傷や湿疹などのかゆみ止めに、飲用は消化器系の不調などに効果があるとされて、多くの人に利用されてきました。
「よもぎ湯」の効果
よもぎ湯には血行促進作用があるので、神経痛、腰痛、肩こり、肌荒れ、生理痛などに効果があります。
婦人科系全般に効果があり、生理不順や産後の肥立ちにも良いと言われています。
ただし、妊娠中は控えるようにしてください。
また、よもぎ湯には香り効果によるストレス解消作用もあります。
【よもぎ湯の作り方】
2種類の作り方があります。
◇その1◇
- 若い葉の柔らかい所15㎝~20㎝を7~8本良く洗い、細かく刻んで10分程煮詰めます。
- 葉を取り除いて煮汁をお風呂に入れます。
◇その2◇
- 洗った葉を乾燥させてドライハーブを作ります。
- 細かくしてティーバックか布袋に30gほど入れて煮出します。煮汁を袋ごとお風呂に入れます。
ちょっと美味しそうな香りのお風呂になりますね。
日々気温の変化の激しいこの頃、体調も崩しやすい季節ですので、よもぎの薬湯に入って体調もお肌も健やかに保ってください。きっと効果がありますよ。
穏やかな春ももうすぐそこまで来ています。