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日本の薬湯十二ヵ月 ー3月 よもぎ湯ー

2017.3.1

季節に合ったさまざまな薬湯をご紹介するシリーズ「日本の薬湯十二ヵ月」。3月の薬湯はよもぎ湯。よもぎと言えば草餅や草団子!ばかりではなく…、よもぎ蒸しやお灸に使われたりとさまざまな効果がある万能薬と言われています。そんなよもぎの薬湯にはどんな効果があるのでしょうか。

よもぎという名前の由来は、四方によく茎や根を伸ばすので「四方草(よもぎ)」、またよく燃えるので「善燃草(よもぎ)」という説があります。

よもぎと言えば、草餅に草団子。日本人には慣れ親しんだ食べ物です。

ヨモギ団子

また、今では定着した感のある自然療法に「よもぎ蒸し」があります。よもぎの湯気を腰部にあてる「よもぎ蒸し」は韓国の伝統的な療法で、婦人科系に効果があると言われ、日本でも大変人気があります。

3月の薬湯は、そんなよもぎを使った「よもぎ湯」です。作り方や効果をお伝えします。

よもぎの効果・効用

よもぎは、キク科ヨモギ族の多年草で、昔から食用や薬用に使われてきました。

天ぷらやお浸しにして食べるのは、3月から5月の若芽です。

よく育った茎や葉は、漢方で「艾葉(ガイヨウ)」と言い、煮出して飲んだりうがいをしたり、塗り薬や湿布にしたりして、食用より薬用として使っていたそうです。

よもぎに含まれる食物繊維はホウレンソウの3倍。クロロフィル、カロテン、ビタミンも豊富に含まれて万能薬と言われています。食物繊維が豊富なので腸内環境を整えることから、美肌作りにも効果があります。

そして、お灸のモグサもよもぎですよね。

食べる、飲む、香りを嗅ぐ、燻す、塗るなどさまざまな形で使われていることからも、万能薬と言われているのでしょう。

よもぎは、日本全国どこでも自生していて、中国や韓国にも分布しています。

よもぎ酒にして喘息に、塗り薬として切り傷や湿疹などのかゆみ止めに、飲用は消化器系の不調などに効果があるとされて、多くの人に利用されてきました。

ヨモギ

「よもぎ湯」の効果

よもぎ湯には血行促進作用があるので、神経痛、腰痛、肩こり、肌荒れ、生理痛などに効果があります。

婦人科系全般に効果があり、生理不順や産後の肥立ちにも良いと言われています。

ただし、妊娠中は控えるようにしてください。

また、よもぎ湯には香り効果によるストレス解消作用もあります。

【よもぎ湯の作り方】

2種類の作り方があります。

◇その1◇

  1. 若い葉の柔らかい所15㎝~20㎝を7~8本良く洗い、細かく刻んで10分程煮詰めます。
  2. 葉を取り除いて煮汁をお風呂に入れます。

◇その2◇

  1. 洗った葉を乾燥させてドライハーブを作ります。
  2. 細かくしてティーバックか布袋に30gほど入れて煮出します。煮汁を袋ごとお風呂に入れます。

ちょっと美味しそうな香りのお風呂になりますね。

日々気温の変化の激しいこの頃、体調も崩しやすい季節ですので、よもぎの薬湯に入って体調もお肌も健やかに保ってください。きっと効果がありますよ。

穏やかな春ももうすぐそこまで来ています。

桜

この記事を書いたコンシェルジュ

佐佐木景子/アロマプロデューサー

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