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ウィズコロナを健康に生きる~呼吸はすべてのみなもと~Vol.2

2021.4.30

こんにちは。ご清覧ありがとうございます、野口花琉実です。

さて、私達が生まれた瞬間から、死ぬまで、ずっと休むことなく続けている呼吸。

昨今は、その呼吸の源である肺が新型コロナウイルスの感染拡大によって脅かされているという現状があります。だからこそ、無意識に行っている呼吸にもっと目を向けて、そのプロセスと効果を知ることが大切になっているのだと感じています。

そして、この呼吸ですが、アニメ「鬼滅の刃」の全呼吸でもお馴染みになりました。呼吸を鍛錬することによって、鍛錬前よりもランクアップされた力を発揮することができるのです。すなわち、ブレない身体、疲れない身体を作り、自律神経を調え、心の安定も手に入れることが出来る。

そんな力を持った呼吸の身体に与える影響を理解し、呼吸を制することで、心と身体の健康を手に入れてしまいましょう。

では、皆さまと一緒に、呼吸についての理解を深めていきます。

呼吸をする人

腹式呼吸と胸式呼吸

呼吸は肺で行うのに、なぜ胸式呼吸と腹式呼吸という二種類の呼吸があるのでしょう。腹式呼吸といえども、お腹に空気を入れるわけではなく、肺に入れますよね。

意外と知っているようで知らない胸式呼吸と腹式呼吸。
では、それぞれの特徴をお話します。

身体を活動的にする胸式呼吸

走る女性

胸式呼吸とは、肋間筋という肋骨の骨の間にある筋肉を収縮させて行う呼吸のことを言います。胸部をぐるっと取り巻く肋骨の間にある筋肉が伸縮することで、肺が膨らんだり縮んだりして、呼吸をすることが出来るのです。

胸式呼吸では、胸や背中を前後左右に膨らませますが、深呼吸をする際は更に肩も上下し、この呼吸を行うことで、自律神経でいうと交感神経が優位となり、心身ともにシャキッと活動的な気分になります。

例えば短距離走のように激しい運動をしているとき、瞬間的にパワーを出したいとき、緊急時などは、身体を活動的にする必要があるため、息を早く吸って早く吐く胸式呼吸が適しています。

しかし、日本の武道のように精神を落ち着け、心理的な駆け引きや、冷静沈着さ、ずっと動き回るのではなく、相手の隙をつくような一瞬の集中力が必要なときには、気持ちが興奮してしまう胸式呼吸より、エネルギーを蓄え冷静に使える腹式呼吸の方が適しているのです。

副交感神経を刺激する腹式呼吸

瞑想する女性

腹式呼吸は、横隔膜を上下に動かすことによって行う呼吸のことを言います。横隔膜とは、肺の下にあり内臓を上下に分けるようにあるドーム型の膜で、肺の底辺が横隔膜にくっついているので、横隔膜を上下させることで肺が縦に延びたり縮んだりします。

胸式呼吸は、肺が前後左右に動くのに対して、腹式呼吸は肺が上下に動きます。横隔膜の上下の動きは、10センチぐらいということですから肺の底辺が上下に10センチも動けば、肺の下部までしっかり動かされて空気を取り込むことが出来るようになります。

そして、横隔膜の下には、胃、肝臓、すい臓、胆のう、小腸、大腸、腎臓、膀胱などの臓器が入っていますので、横隔膜が上下することによって、それらの内臓がマッサージされるように刺激を受けることになります。これが腹式呼吸の大きな効能を呼び起こす、セルフ内臓マッサージ。便秘が解消され、肌の艶がよくなるのは言うまでもありません。

「横隔膜が下がる=肺が長く伸びる=たくさん酸素を取り入れられる=横隔膜下の内臓が圧迫され腹が出る」この一連のはたらきが腹式呼吸(腹が膨らんだりへこんだりする)ということになります。なんとなく、イメージできるでしょうか?

この腹式呼吸は、主に副交感神経を刺激する呼吸ですので、気持ちはリラックスして、ゆったりした気分になります。

そして、この呼吸は、腹=肚を動かし丹田を意識することになりますので、下半身がドッシリと安定して、疲れにくく、心も安定して芯をしっかり持つことが出来るようになるのです。

呼吸を場面で使い分ける

Yoga

胸式、腹式とそれぞれの呼吸には特徴があり、場面場面で使い分けることで、心と身体のパフォーマンスを上げることができます。

どちらが良いとか悪いということではなく、普段無意識におこなわれる呼吸を、意識的に使い分けることが大切です。

しかし、今、多くの方は、呼吸を無意識に行っていて、意識的に使い分けることが出来ないばかりか、深い腹式呼吸が出来ていない方が、ものすごく多いという世の中になってしまいました。

興奮したり、緊張したり、運動する時には、自然に胸式呼吸になります。しかし、腹式呼吸が上手にできず、胸式呼吸のままで眠りについている方が何と多いことか。そして、多少腹式呼吸ができる方でも、「深い」腹式呼吸ができているかというと、残念ながら否といわざるを得ないでしょう。

実は、多少の腹式呼吸では、肺を100%使うぐらい横隔膜を上下させることはできません。そして、この深い腹式呼吸を行うにはまず、正しい姿勢を保つことが大切になってきます。しかし、恐らく、多くの方が正しい姿勢を誤解しており、正しい姿勢をとれている方のほうが少なくなってしまいました。

人の身体は、とってもうまく出来ているので、正しい姿勢を保つことで、首や肩、背中、腰に無理な負担がかからないようにすることが出来ます。その仕組みを理解し、本来の使いやすい状態に戻すことで、慢性化していた頭痛、首こり、肩こり、腰痛などを改善するだけでなく、内臓も元気になっていくのです。

さて、次回はその正しい姿勢について、お伝えしてまいりましょう。ZEN呼吸法のZEN呼吸アドバイザー、野口花琉実でした。

この記事を書いたコンシェルジュ

野口 花琉実/ビューティーコンサルタント

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