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日本の薬湯十二ヵ月 ー6月 どくだみ湯ー

2017.6.1

季節に合ったさまざまな薬湯をご紹介するシリーズ「日本の薬湯十二ヵ月」、6月の薬湯は「どくだみ湯」です。独特の強い臭気を持つどくだみですが、ジメジメ蒸し暑い梅雨の季節にどくだみ湯に入ると、気になる皮膚トラブルに対しても効果が期待できるそうです。

「日本の薬湯十二ヵ月」、6月はどくだみのお風呂です。

どくだみは、ゲンノショウコ、センブリと共に日本3大薬草と言われています。

江戸時代の儒学者である貝原益軒の著書『大和本草』にもどくだみには十の効果があると記されていて、日本人に古くから馴染みのある薬草です。

どくだみの特徴

どくだみは、ドクダミ科ドクダミ属の多年草です。開花期は5月~7月。半日陰を好むので、住宅地や道端でよく見かける植物です。

ちょうど今の季節は、可憐な白い花が咲いて葉も柔らかく瑞々しいです。

独特の強い臭気を持っていて、過熱するとその臭気が弱まることから、日本では山菜のように天ぷらなどにして食べられています。

ベトナムでは、日本のものに比べて香りが弱いという特徴があるため、生の葉をそのまま魚料理などに添えているそうです。

名前の由来

とくだみの名前の由来は、その特有の香りから毒が入っているのではないかと考えられ「毒溜め(どくだめ)」から転じたという説と、吹き出物などの皮膚のトラブルに効果があることから、体の毒を外に出すという意味の「毒矯め(どくため)」から転じたという2つの説があります。

どくだみの効果と効用

開花期の地上部を乾燥させたものを煎じて飲むと、高血圧や動脈硬化の予防になることから、日本薬局方でも生薬として認められています。

また、生の葉をすりつぶしたものを張り付けると、湿疹やかぶれに効果があるとされています。

どくだみ湯の効果と作り方

どくだみ湯には、抗菌作用や消炎作用があることから、あせも・湿疹・ニキビなどの皮膚トラブルの予防にも効果があります。

これから蒸し暑い梅雨に入ると、気になるのが皮膚のトラブル。ドクダミ湯で予防を心がけましょう。

また、どくだみ湯には匂いの原因菌に対する殺菌作用もあることから、気になる体臭や加齢臭にも効果が期待できます。

そして、代謝を高め皮脂の分泌を促進することから、ツルツルの美肌作りにも効果があるそうですね。

【ドクダミ湯の作り方】

  1. 生の葉を刻んでティーバックなどに入れる。
  2. お風呂に入れる。

ドクダミティーバックをお風呂に入れてからお湯を沸かすとより成分が出やすくなります。

生の葉が手に入らない場合は乾燥させた葉でもOK。ドクダミ茶として販売されているものでも効果があります。


四季に恵まれた日本では、季節毎に様々な植物が育ってくれます。

その身近な植物たちが、そのまま私たちの生活に役立ってくれているのですね。

寒く乾燥する季節には保湿作用のある植物が育ち、ジメジメと湿気の多い季節には抗菌作用のある植物が花を咲かせます。

大きな自然の営みに感謝の日々です。

この記事を書いたコンシェルジュ

佐佐木景子/アロマプロデューサー

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