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市販の白髪染めシャンプーは本当に染まる?選び方や長持ちの秘訣を解説

2024.6.14

一つ二役の白髪染めシャンプーについてシャンプーソムリエの視点から徹底解説していき、白髪で悩む方の力になれたらと思います。

シャンプーしながら同時に白髪も染められる、そんな理想的な製品があったら期待も膨らみますよね。

白髪に悩まされている方なら一度は気になったことがあるはずです。

そんな一つ二役の白髪染めシャンプーについてシャンプーソムリエの視点から徹底解説していき、白髪で悩む方の力になれたらと思います。

市販の白髪染めが人気の理由とは

では、なぜこんなにも白髪染めシャンプーが人気なのか?

それは「手軽さ」にほかなりません。

白髪の生え始めの平均年齢は今や20代後半と言われています。ちらほら出てくる白髪ほど目立ちやすく気になりますよね。

そして加齢により白髪の割合が増えていくと、今度は白髪を染める頻度も上がってしまいます。

白髪によるストレスを解消するために頻繁にサロンに通うことは、時間、予算、労力などの面を考えると、またそれが更なるストレスを呼んでしまいます。

そう言った理由から、自宅でできる、それも手軽に、そんな白髪染めシャンプーに人気が集まっていると考えられます。

市販の白髪染めで本当に染まる?

そんなお手軽シャンプー、効果のほどはどうなんでしょうか?

正しく使用すれば本当に染まる

染まるか染まらないか、白黒はっきりさせるのであれば「染まる」に軍配でしょう。

しかし、その「染まる」は果たして納得のいくものなのでしょうか?

もうこれは論より証拠ということで、検証してみましたので、ご覧いただいた上で参考にしてみてください。

上の写真はは検証用毛束で白髪が30%で混ざっています(左)

それに黒のカラーシャンプー30回(中)、黒のカラーシャンプーと黒のカラートリートメント30回ずつ(右)を施術しました。

画像ではわかりにくい部分もありますが、何もしていない髪よりはうっすら色がついているのはおわかりいただけると思います。

ただ、よく見るとわかるのは、白髪は完全に消えておらず白髪として認識できてしまうということです。

結論、『染まらないことはないが、満足できるレベルではない』これだと思います。

白髪染めトリートメントも販売されている

上記の検証にも使用したように、白髪染めシャンプーだけでなく白髪染めトリートメントと市販の商品であります。

もちろんこれも結果の通り、満足いくものではありません。

これらの白髪染めツールは使ってもあまり効果ない?と思ってしまうところですが、蹴る馬も乗り手次第です。

白髪染めシャンプーの使いどころ

白髪染めシャンプーと聞くと白髪を染めてくれるシャンプーという認識になってしまいがちですが、少し視点を変えてみましょう。

白髪染めシャンプーには白髪を染めるために染料が配合されています。つまり髪に染料を補えるという考えでいけば、染めた髪の色を長持ちさせてくれるとも言い換えられます。

そこで検証②。

先程の白髪30%の毛束に白髪染めでカラーリングしました(左)。

それに対して黒のカラーシャンプー(左中)、有名市販シャンプー(右中)、人気サロンシャンプー(右)でそれぞれシャンプー&ドライを30回施術しました。

こちらの結果は一目瞭然、洗浄力の高い市販シャンプーでは色落ちも目立ち、ほんのり白髪の部分が色浮きし始めています。

黒のカラーシャンプーは、白髪はしっかりカバーされたままですが少し色味も変わっています。

サロンシャンプーは自然な色落ちで白髪もカバーされたままです。

以上のことから、白髪染めシャンプーは『一度染めた髪色を長持ちさせる』ということが結論づけられます。

ですので、生えてきた白髪を染めるというよりは、染まっている髪の色持ちを良くするために使うというのが効果的な使い方なのではないでしょうか。

白髪染めシャンプーを使用する際の注意点

白髪染めシャンプーに限らず、化粧品や薬剤は使い方次第で効果は大きく変わります。

白髪染めシャンプーを使った効果的な髪の洗い方

白髪染めシャンプーの特徴として、ダメージが大きいほど染まりやすいというのがあります。

大抵の場合、根元より毛先の方がダメージが大きいので、毛先につけ過ぎないようにしましょう。

そもそもシャンプーの目的である「汚れを落とす」ことに相反して染料を「残す」ことも同時に行われているのですが、この残すことを優先するのであれば、洗い方も少し変わってきます。

①まず使用量は、通常のシャンプーの倍ぐらいを目安にしましょう。

②手のひらで泡立て、根元を中心に泡を伸ばしてもみ洗い。これは通常と変わりません。

③シャンプー用ブラシで泡を毛先まで馴染ませます。ブラシを使うことでムラになりにくくします。

④時間は置かず、しっかりとすすぎます。短時間で染料が吸着するので、③の工程の間に染まるため問題ありません。

白髪染めシャンプーの使用頻度

染料の特性上、洗ったら洗っただけ濃く染まっていくものではありません。

ですので、カラーリング直後の1週間程度は毎日でも構いませんが、そこからは週に2〜3回、そして週に1〜2回と、次回のカラーリングに向けて徐々に頻度を下げていきましょう。

また、カラーリング施術の最低でも1週間前からは使わないようにしましょう。

白髪染めシャンプーを使用する際の注意点

染料が配合されそれが髪に残るというのが白髪染めシャンプーの特徴ですが、実はこの染料が残ったままだと、次回のカラーリングに影響を及ぼします。

思い通りの色にならなかったり、本来不要であったはずの工程が増えてしまったりします。

そのような理由から、施術1週間前からは使わないようにするのが望ましいのです。

シャンプーを数種類使うことに抵抗がある方もいらっしゃいますが、あくまで白髪染め用はセカンドシャンプーとして位置付けておくとよいでしょう。

メインシャンプーでは髪や頭皮のケアを重視し、サブで色のケアをするといった感じです。

また、白髪染め用に限らず、カラーシャンプーには多くの種類があり、色味もさまざまです。

カラーリングの際に、その日の施術に合わせてどんな色のカラーシャンプーを使うのがベストなのか、担当美容師に確認することをおすすめします。

せっかくキレイに染まっているのに、間違った選択で台無しにならないように気をつけてください。

白髪染めを長持ちさせるためにはヘアケアも大切

染めた髪をキレイに保つことはもちろん大切ですが、染める前の髪の状態はもっと大切です。

料理と同様、素材が良ければそのままでも美味しい。劣化や損傷が激しければ、プロがどう調理しても限界があります。

土や水、肥料や環境にこだわり愛でた野菜ほど美味しい。健康な頭皮、適切なヘアケアで髪はどこまでも美しくなります。

ヘアケアで具体的に言えばまずはシャンプーでしょう。方法は別記事にも掲載されていますが、自分に合ったシャンプーを選ぶということも重要です。そのお手伝いをするために私たちシャンプーソムリエが活動しているのです。

まとめ

今回は白髪染めシャンプーにフォーカスしましたが、

どんな製品も適材適所ですし、使い手次第です。

白髪も染まるシャンプーと聞けば手軽で理想的ではありますが、果たしてそれは本来求めていて満足できるものなのでしょうか。

検証結果にもあるように、サロンシャンプーを使って色持ちとケアの両立をすることも可能です。

口コミなどの他人の意見やマーケティングに翻弄されることなく、ご自身の感覚を養って正しく選択できる方を1人でも増やすことが私たちの使命でもあります。

この記事をご覧になったあなたが、少しでも興味を持ち、一歩でも理想の美に近づく後押しができれば本望です。二人三脚で美を追求していきましょう。

シャンプーソムリエのあとがき

情報ばかりがありふれている昨今、より経験に価値がついてきたように感じます。だからこそ体験型のイベントやテーマパークが流行っているのではないでしょうか。かつては自身も正しい情報を手に入れようと思ったことがありましたが、真実を確認する術もないような世の中です。経験したことは少なからず真実の一片であり変わりようのないものです。今回の検証もその一つです。経験を重ねて悔いない選択をし、豊かな人生を送りたいものです。シャンプーソムリエとして素材美を追求することもその一部を担っていると信じています。

この記事を書いたコンシェルジュ

一般社団法人シャンプーソムリエ協会

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