デリケートゾーンのケアを知る「セルフケアはじめの一歩」
2021.4.8
カラダの中心で静かに神秘的な存在感を放つデリケートゾーン。
これまで「触れる、語るはタブー」が暗黙の了解とされてきた女性の美しきパーツに今、少しずつ光が当たり始めています。
「フェムテック」や「フェムケア」という言葉に表されるアイテムやサービスが広がりを見せ、今や女性のデリケートゾーンにまつわる悩みや問題の解決方法は自分で選択できる時代になりました。
これは、世の中全体で繊細な女性のカラダについてもっと理解していこうという新しい時代の喜ばしい動きであると同時に、女性器にまつわる問題がそれだけ多く起きているということの表れでもあると言えるでしょう。
そして、その問題の根底にあるのが「膣が冷えて硬く萎縮している女性が増えている」という衝撃的な事実。
あなたのデリケートゾーン、冷えていませんか?
心地いい毎日のためのしっとりやわらかなデリケートゾーンへの道
カラダの中心で静かに神秘的な存在感を放つデリケートゾーン。
これまで「触れる、語るはタブー」が暗黙の了解とされてきた女性の美しきパーツに今、少しずつ光が当たり始めています。
「フェムテック」や「フェムケア」という言葉に表されるアイテムやサービスが広がりを見せ、今や女性のデリケートゾーンにまつわる悩みや問題の解決方法は自分で選択できる時代になりました。
これは、世の中全体で繊細な女性のカラダについてもっと理解していこうという新しい時代の喜ばしい動きであると同時に、女性器にまつわる問題がそれだけ多く起きているということの表れでもあると言えるでしょう。
そして、その問題の根底にあるのが「膣が冷えて硬く萎縮している女性が増えている」という衝撃的な事実。あなたのデリケートゾーン、冷えていませんか?
自分のデリケートゾーンを知る
今となってはこうしてデリケートゾーンケアの大切さを伝える立場にある私ですが、実は、更年期を迎えるまで自分のデリケートゾーン、中でも膣の状態がどうなっているかなどほとんど気にせずに過ごしてきました。
若いころから生理不順に無月経、子宮の手術や不妊治療などライフステージごとに女性器にまつわる多くのトラブルを経験してきましたが、何かあれば婦人科へ駆け込んだり、ピルを服用したり、ときには苦痛を我慢して見て見ぬ振りをしたり、どこか他人事のよう。カラダの冷えは慢性的に感じていましたが、まさか膣が冷えて乾いているなんてそのときは想像すらしませんでした。
そもそも子供のころに「お股は女の子の大事なところだから、触っちゃだめよ」と教えられ、そのまま何の疑問も持たず大人へと成長しましたので、自分で自分のデリケートゾーンと向き合うなんていう発想も浮かびませんでしたし、日頃から手入れをしておいたほうがいいなんていうことを教えてくれる情報もありませんでした。
もしかしたら探せばあったのかもしれませんが、そういったことに興味を持つこと自体恥ずかしいことでしたし、今思えば自分のカラダの一部なのにどこかやっかいもの扱いで、あまり考えないよう気にしないよう自ら蓋をしていた気がします。
ところが、更年期という人生の後半戦を飾るビックなライフイベントに遭遇した時、女性器とそこにつながるデリケートゾーンへのこれまでの自分の認識がとんでもない誤りだったことに気づかされたのです。それほど更年期のカラダの変化は破壊力抜群のインパクトでした。
更年期がもたらす体の変化
まず最初に気づいた変化は全身の激しい乾燥でした。スキンケアは職業病のように日頃から万全にしていたはずですが、そんなものは何の足しにもならないくらい肌が乾き、しまいにはどんなときもかゆみやヒリつきを感じる堪え難い不快感に襲われるようになりました。
化繊はもちろん、オーガニックコットンの素材でも服が肌に触れるとかゆくて堪らない。汗がじわっとでる瞬間も、風が肌の上を通る瞬間もすぐにかゆみでわかるほどでした。そして、それは皮膚1枚でつながるデリケートゾーンにも及んでいきます。下着で擦れては膣が炎症し、それに伴う痒みに悶絶するを繰り返す日々。
女性ホルモンの量が一気に低下する更年期は、血液循環の衰えとともにカラダが冷え、潤いが生み出せず、皮膚の乾燥が進んでいく…というまるで教科書どおりの展開。とにかく「かゆみ」というものが「痛み」よりも我慢のできない苦しい感覚だということだけはよくわかりました。
そして、この皮膚の不快感はメンタルにも影響しました。気持ちがザラついてイライラしたり、自分を取り巻くすべてに怒りを感じたり、精神的に不安定で心にまったくゆとりのない自分に嫌気がさし、生きることそのものに疲れを感じるほど。皮膚の快・不快の感覚がいかにメンタルを左右するかを痛感する体験でした。
オイルケアとの出会い
とにかく「皮膚がかゆい」という地獄のような日々からなんとか逃れたいという一心で全身のオイルケアを始めたのが今から3年前のことです。ここからデリケートゾーンも毎日当たり前のように触れ合うことに。もはや恥ずかしいなんて言っていられません。
最初は、どう触れるのがいいのか?どんなものをつけたらいいのか?顔やカラダのスキンケアと同じ要領でいいのか?わからないことだらけ。
そこで参考にしたのが膣ケアのバイブル的書籍「ちつのトリセツ 劣化はとまる」(径書房)でした。この本の監修をされた助産師のたつのゆりこ先生が現場経験に基づいて得たデリケートゾーンのお話しがわかりやすく描かれています。
今の状況を放っておいたらこの先の人生が大変なことになるという危機的事実も知り、一秒でも早くデリケートゾーンと向き合わねばと一念発起させてくれる内容でした。デリケートゾーンと女性器を理解する第一歩として多くの方にぜひ読んでいただきたい1冊です。
冷え症・におい・黒ずみ・生理痛・PMS(生理前症候群)・頭痛・肩こり・腰痛 尿もれ・便秘・性交痛・不感症・骨盤臓器下垂、難産……。 これらの不調は、すべて、ちつや女性器がおとろえていることを知らせる危険信号!
デリケートゾーンの劣化は自力で止められる
さて、初めてケアするために触れた私のデリケートゾーンですが、案の定とても冷たくて、ドキドキするほど膣は硬く縮こまっていました。日頃、カウンセリングやセミナーで「肌の乾燥はカラダの生命活動にマイナスになる!」と豪語する自らの膣は残念なほどにパサパサでした。
これはね、今までいろいろな不調が出て当然です。たまたま更年期をきっかけに気づきましたが、おそらく長い年月をかけてそういう状態に育て上げてしまった結果でしょう。
それから約3年、デリケートゾーンの知識も深まりさまざまなケア方法を実践しながら毎日欠かさずオイルケアは続いています。今ではデリケートゾーン全体がしっとり潤い、ふわふわにやわらかい状態。デリケートゾーンの劣化は自分で止めることができるのです。
一番の悩みだった皮膚のかゆみはもちろん、実は気になっていた尿漏れや浅くなっていた睡眠の質も改善されましたし、なにより気持ちが穏やかになりパートナーとのコミュニケーションにもいい影響がありました。
デリケートゾーンの冷えと血行不良
ここまでの話は決して私一人の問題ではなく、実は今、多くの女性の身の上に同じように起きている問題でもあります。懸念されるのは、ストレスの多い現代社会で女性ホルモンがバランスを崩し、更年期よりもだいぶ手前の20代や30代のうちから同じような状況が起きているという現状。
慢性的な冷え性、生理不順や生理痛などの月経困難、不妊の問題、性病やガンなど女性器の疾患、尿漏れ、便秘、性交痛、臓器脱など女性器を取り巻く悩みに思い当たることがあったら、もしかするとあなたの膣も冷えて硬くなっているかもしれません。
私たちの皮膚にはたくさんの「穴」が存在します。デリケートゾーンに位置する膣口や尿道口、肛門も「穴」。それ以外にも目や鼻、口、耳などカラダの表面にある「穴」はすべて粘膜です。
カラダの奥への入口となる「穴」は、しっとりとした湿り気でいつでも菌などの異物の侵入をブロックすることで健康のバランスが保たれています。そして、しっとり湿り気があるということは、それを生み出す血液循環が活発な証拠。
年齢に関わらず、カラダにあるすべての「穴」をしっとりやわらかく育てておくことが健康を引き寄せ、長い人生を心地よく歩んでいく秘訣です。
デリケートゾーンケア 初めの一歩
今の時代、デリケートゾーンケアの方法はいろいろありますが、やはり初めの一歩として取り入れやすいのがオイルケアです。
血液が巡りあたたかくやわらかなデリケートゾーンを育てるには保湿する習慣がとても有効。硬く萎縮した皮膚をオイルでやわらかくほぐしながら、指全体でやさしく撫でるようにマッサージすることで血流が高まり、幸せホルモン「オキシトシン」の分泌にもつながります。デリケートゾーンの変化がわかりやすいため続けるモチベーションにもなりますね。
使用するオイルは、ぜひナチュラルな処方のデリケートゾーン専用のものを。粘膜という性質上、皮膚そのものがとても薄く、他の皮膚部分とは常在菌の種類やPHバランス、経皮吸収率などが異なるため、それらが考慮された自然素材のオイルを選びましょう。
特に皮膚の中で突出して経皮吸収率が高い部位ですから、石油由来成分、界面活性剤、合成香料や色素、添加物などのケミカルな成分は、体内への吸収や皮膚刺激の懸念があることから避けたいところです。また、ナチュラル素材の製品を選ぶことが同時に自然環境への配慮にもつながります。
皆さんもご自分の感性にあうオイルを見つけて、デリケートゾーンとのふれあいを楽しんでみてくださいね。
最後に、デリケートゾーンの肌環境と自然環境への配慮の両面を考えて作られたおすすめの製品をご紹介します。
おすすめのデリケートゾーン専用オイル
左から順番にご紹介します!
リップ インティメイトケア
クレンジングモイスチャライジングオイル / 75mL 3,520円(税込)
性教育先進国スウェーデン発フェミニンケアブランド。
ソープがわりの洗浄に、保湿にと使い勝手のいい専用オイル。抗菌作用に優れたフラゴニアがバランスを崩しやすいデリケートゾーンをサポート。全体に塗布して、そのまま湯船にドボン!がデトックス効果と保湿の一石二鳥で個人的におすすめの使い方。
オーガニック植物オイルとエキス配合の優しいデリケートゾーン用オイル。肌に必要な油分を補い保ちバランスを整えてくれ、さらにコスパも良いという優れもの。
明日 わたしは柿の木にのぼる
フェミニンオイル / 30mL 4,400円(税込)
福島県国見町の特産品「あんぽ柿」の製造工程で廃棄される柿の皮を活用し、柿タンニンの消臭効果に着目したサステナブルなフェミニンケアブランド。
人の皮脂に近い構成で考え抜かれた植物オイルのブレンドが絶妙なとろみ感を生み、肌にすべらせる感触がとても心地いい。
フェミニンケアオイルだけでなく、フェミニンウォッシュも人気のブランド
オージャスラボ
エヴァオイル / 30mL 5,700円(税込)
アーユルヴェーダ伝統のレシピに基づいてインドの職人の手で丁寧に時間をかけてつくられる薬草オイル。女性の強壮剤として有名なハーブ「シャタバリ」を配合しているのが特徴的。肌馴染みのよいセサミオイルベースでさらりと使いやすく、精油を使用していないため膣内部への塗布や性交時の潤滑剤としてもおすすめ。