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意外と知らない熱中症の症状と熱中症の対策5か条

2020.8.6

こんにちは。アスレティックトレーナーの新井です。今回のテーマは毎年話題にあがる熱中症について。意外と知らない熱中症の症状と普段からできる簡単な心がけ「熱中症予防5ヶ条」をご紹介します。また、熱中症の症状が認められる場合にすぐに取り組みたい、身体の冷却法についてもお伝えします。

こんにちは。アスレティックトレーナーの新井です。

8月に入り30℃を超す日が続き、梅雨からの急な気候の変化で身体が対応しきれていないという方も多いのではないでしょうか?

今回のテーマは毎年話題にあがる熱中症。

遅れてきた夏本番。この暑さの中、しっかり対応しておきたい熱中症の症状や対策についてご紹介いたします。

熱中症の症状分類と救急処置

熱中症とは、暑さによって生じる障害の総称で、熱失神、熱疲労、熱けいれん、熱射病などの病型があります。

これらは実際には脱水、塩分不足、循環不全、体温上昇などの症状が組み合わさっていると考えられます。

したがって熱中症の救急処置は、症状の重さに応じて対処するのが良いでしょう。

1)熱失神
皮膚血管の拡張によって血圧が低下、脳血流が減少して起こります。めまいや失神(一過性の意識消失)などの症状が見られますが、足を高くして寝かせると通常はすぐに回復します。

2)熱けいれん
大量に汗をかき、水だけor塩分の少ない水を補給して血液中の塩分濃度が低下した時に起こるもので、痛みを伴う筋けいれん(手足がつる)が見られます。

生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水の補給や点滴により通常は回復します。

3)熱疲労
発汗による脱水と皮膚血管の拡張による循環不全の状態であり、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などの症状が見られます。

スポーツドリンクなどで水分と塩分を補給することにより通常は回復します。

嘔吐などにより水が飲めない場合には、点滴などの医療処置が必要です。

4)熱射病
体温調節が破綻し、過度に体温が上昇(40℃以上)して脳機能に異常をきたした状態です。

種々の程度の意識障害が見られ、応答が鈍い、言動がおかしいといった状態から進行すると昏睡状態になります。

高体温が持続すると脳だけでなく多臓器障害を併発し、死亡率が高くなります。 死の危険のある緊急事態であり、救命できるかどうかは、いかに体温を下げられるかにかかっています。

救急車を要請し速やかに冷却処置を開始します。

熱っぽいなと感じたらすぐに取り組みたい身体の冷却法

体温上昇等の症状がある場合、すぐに身体を冷やすようにしてください。

代表的な身体の冷却法は以下の通りです。

1)バスタブなどを準備して氷水に浸して冷却する

スポーツの現場などでもよく用いられます。自宅であればバスタブがありますが、屋外の場合は、クーラーボックスなどで脚を冷やすなど簡易的な対応でも良いのでできる限り冷やすようにしてください。

2)水をかけたり、濡れたタオルを当てたりして、うちわや扇風機で強く扇ぐ方法

屋外の場合は1の方法と合わせて行うと効果的です。風が当たることで気化熱効果が高まり、熱を放出してくれるので、ただ濡らすだけの場合と比べて冷やす効果が高まります。

気化熱の説明については、科学の専門家にお任せしますが、屋内・屋外を問わず風通しの良い場所で休憩をとるようにしましょう。

3)氷やアイスパックなどを頚や脇の下、脚の付け根などにある太い血管に当てて冷やす方法

太い血管を冷やすことで体温を下げるというのは発熱時の対応としてもよく言われますが、手元に氷やアイスバックがない場合は、濡れタオルや冷えたペットボトルなどでも一時的な代用は可能ですので、できるだけ早く冷やすように心がけてください。

これらの現場で可能な方法を組み合わせて冷却しながら救急隊の到着を待ちましょう!

スポーツ・運動中の熱中症予防5ヶ条

1)暑いとき、無理な運動は事故のもと

自身が感じている以上にカラダは気温の変化に敏感です。気温や湿度を確認しつつ、徐々にトレーニング負荷を上げていくなど、無理のない運動を心がけましょう。

2)急な暑さに要注意

梅雨明けからの気温上昇ももちろんですが、早朝からのトレーニングや屋内から屋外に出た時など、急な暑さにカラダが対応しきれないことが多々あります。

3)失われる水と塩分を取り戻そう

喉が渇いたと感じた時は軽い脱水状態と考えてください。五月蠅いくらい言われてますが、マメに水分を摂ることが重要です。その際に少し塩分を含んだドリンクをとったり、錠剤となめたりと一緒に塩分を摂取するようにしましょう。

4)薄着スタイルでさわやかに

熱が籠ると体は疲労を感じますし、パフォーマンスの低下にもつながります。最近では各メーカーから様々なウェアが出ていますので、今年は通気性に拘ってみても良いかもしれません。

5)体調不良は事故のもと

日々の体調管理は絶対に欠かせない条件です。睡眠不足やアンバランスな栄養摂取など、アスリートはコンディショニングの一部として当然のように言われますが、小さなお子さんや部活動を行っている中高生のみなさん、親御さんにも注意していただきたいと思います。

以上のことを頭に入れて、安全に楽しく快適にスポーツをしましょう!!

参考文献:「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」 (日本体育協会発行)

この記事を書いたコンシェルジュ

新井康希/アスレティックトレーナー

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