私たちが一日過ごした肌には、皮脂や汗、メイクアップ意外に、ホコリ、タバコ、外気ガス、花粉やPM2.5、さまざまな細菌やカビ(真菌)やウイルスなどが付着しています。
正直、聞いただけでも「ウェ~~っ!」ってなるほどですが、これらは、クレンジングで汚れを浮かすことが可能で、その後の洗顔やすすぎ洗いをきちんとすることで衛生を保つことができます。
クレンジングは今やいろいろなタイプが発売していて選び方がわからないという方もいると思いますが、どんなものでもメイクなどの油溶性の汚れを溶かし込んで落とすのが役割。
その中でも、特に油分を多く含むクリームやミルクタイプは肌にも負担が少なく汚れを浮き上がらせて落とすことが可能です。
「オイルは、オイルで落とす」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、メイクなどは油性成分が主なので同素材ならなじみやすくなり、油を油で溶かし込んで落とすことができるのです。
でも、オーガニックやナチュラルコスメを愛用している方が急増している今、汚れに合わせたクレンジングの選び方が必要とされているようです。
クレンジングの選び方の基本。オイルはオイルで、シリコンはシリコンで
どういうことか、順番に説明していきましょう。
まず、現代のメイクアップ製品は、美しさを長く保ち、崩れにくい構造を優先に作られるケースが多く、特にファンデーション類には撥水機能の高い、落ちにくい成分が配合していることがあります。
この落ちにくい構造を作っているのはシリコンと呼ばれる、化粧品の進化において多大に活用されてきたシリコン(ケイ素)から合成されるシリコンオイルという万能な成分なのですが、優れた耐熱性、耐寒性、耐候性、撥水性、電気特性などの特長を有している事で、さまざまな化粧品に活用されています。
箱などの全成分表示によく見かけるシリコン成分で言えば、ジメチルシリコンオイルという種類の「ジメチコン」などは以下のような利便性があり多用されます。
- べたつきのない、なめらかな感触を付けることができる
- 気体透過性に優れ、皮膚の密封を害さない
- 撥水性を持たせることができる
- 表面張力が低いので、薄く、均一な皮膜を形成する
- 低臭気で、酸化に対する安定性も優れている
このシリコンオイルを落とすためには、実は同じシリコンオイルをクレンジングに配合します。
先ほどの「オイルはオイルで落とす」という言葉と同じく「シリコンオイルはシリコンオイルで落とす」という構造になるのです。
シリコンオイルの種類によっては落ちやすいものと落ちにくいものがあるようですがやはり同素材のものは馴染みやすいために、当然市販のクレンジング剤の多くには、油分と界面活性剤、シリコンが配合され、持ちにくいメイクもきちんと落とすことができるように作られています。
ところがオーガニック・ナチュラルコスメのクレンジングはこうした落ちにくいタイプのシリコンを落とす構造には作られていないものがほとんどなので、人気のモデルさんやタレントさん、ヘアメイクさんなど、ナチュラルなライフスタイルの提案にあこがれ、スキンケアをオーガニックに変えてみたものの、メイクはシリコン入りの一般コスメを使っているなんてことがあれば、当然メイクがきちんと落ちないなんて状況もありえるのです。
クレンジングなら何でも落ちる??使っているコスメによって変えるのが正しいクレンジングの選び方
実はオーガニック・ナチュラルコスメブランドの製品には環境保持という目的を持つ製品であるために生分解しない成分は使用しないというポリシーがあります。
メイクアップ製品にもシリコンは使われませんから当然クレンジングにも配合されません。
そしてもちろん、シリコンを使っていない日焼け止めやファンデを使っているなら、そもそもシリコン入りの洗浄力の強いクレンジングを使う必要もありません。
クレンジングなら何でも落ちると思っていては大間違い!汚れに合わせてきちんと落とせるものを選ぶということが大切なのです。