季節の変わり目の肌トラブルと夏から秋に向けた正しいスキンケア方法
2021.9.9
こんにちは。シャンプーソムリエ講師の碓井映未です。
9月に入り今年の夏も終わりに近づいていますが、まだまだ暑い日も多いですね。
今回は、意外と見落とされがちな「夏から秋にかけてのお肌の変化と肌トラブル、そしてスキンケアの方法」についてお伝えします。
夏にやりがち!スキンケアの落とし穴
みなさん、夏でもきちんとスキンケアをされていますか? 例年増していく暑さとジメジメした湿度。顔から汗をかく機会も多いと思いますが、「暑いし、蒸し蒸しするし、乳液をつけたらベタつくから化粧水だけにしておこう」「潤っているから化粧水つけなくていいや」なんて思ってしまう方も少なくないのでは?
湿度のせいで感覚的にお肌が保湿されている気になるのかもしれませんが、それは大きな間違いです。
意外と勘違いしている!? 汗とお肌の関係
実は「肌にとって良くないとわかっちゃいるけど、乳液つけないの!」というお客様からの声をよく聞きますが、肌の乾燥を進めている可能性も。
顔から汗をかく習慣は美容に良いと言われていますが、「汗をかいているからスキンケアを手抜きしていい」というわけではありません。実は、汗と一緒にビタミンやミネラル、アミノ酸などの成分もお肌から出ていってしまうので、汗をかきやすい夏という季節は、お肌の調子を考えると油断出来ない季節なのです。
夏の暑い日こそ、汗をしっかりかいた後は、一緒に出ていってしまった栄養素を補うために化粧水をたっぷり付けて、乳液でしっかり膜を張ることが重要です。
夏の間、こういった保湿ケアを怠ると、秋にしわ寄せが来て一気に肌の乾燥が促進してしまいます。秋、冬に乾燥肌でお困りの方は、一足先に、夏から保湿ケアをしっかり始められることをお勧めします。
気候の変化で起きやすい肌トラブルとは
肌は、年齢とともに気候の変化に敏感になりやすいですが、特にそれを感じる時期は夏の終わりから秋にかけてと言われ、次のような肌トラブルが目立ちます。
古い角質と秋の乾燥が招く肌トラブル
夏に受けたエアコンの冷たく乾いた風や、強い紫外線などのダメージを受けた肌の表面には、厚く重なった古い角質がそのまま留まり、スキンケアに必要な成分の浸透を邪魔してしまいます。
さらに、暑い夏が過ぎて秋になると爽やかな秋風が吹き始めますが、空気も一気に乾燥してきますよね。肌がそういった秋風に晒されると、乾燥した風が肌の水分を奪っていき、お肌の乾燥に繋がってしまいます。
乾燥が進むと角質層の水分がどんどん蒸発し、肌のバリア機能が低下してしまいます。水分が少なくなった細胞の隙間に強い紫外線や埃など、外部からの刺激が侵入すると、日焼けによるシミ、乾燥によるトラブルなどを引き起こす原因になってしまい、悪循環に陥ってしまうことがあるのです。
見逃しがちな肌トラブル「インナードライ」
「インナードライ」とは、肌の表面は脂っぽいのに肌の内側は乾燥しているという状態のことを言います。今の季節だと、エアコン、紫外線、間違ったスキンケアなど様々な原因があるのですが、あなたのお肌がもしこんなお肌になっていたら、インナードライになっているかもしれません。
- 油っぽくテカテカなTゾーン(額と鼻のあたりの部分)
- かさかさUゾーン(頬から顎にかけての部分)
これは水分と皮脂のバランスが崩れている状態なので、肌にきちんと「水分」を入れて、日々のスキンケアを少し見直すだけで改善されていきますよ。
「間違ったスキンケア」と「正しいスキンケア」
改めて見直したい正しい洗顔の方法
ありがちなのが、あまり泡立てずにゴシゴシ手のひらで洗うこと。摩擦は肌にとっては刺激となり、シワやシミ、たるみの原因になるので要注意です。
正しい洗顔の方法としては、まず、洗顔フォームをよく泡立てたあと、肌→泡→手のように、肌と手の間に泡を挟み、手が肌に触れないように優しく泡で洗います。
すすぎは十分にしてください。タオルで拭くときも優しく。ゴシゴシ拭いて、「あ〜さっぱりした!」ということはしないように!!
肌トラブルを招く間違った保湿クリームの付け方
次によく間違えがちなのが、肌が乾燥するからといって化粧水よりも「保湿クリーム」をたくさん付けてしまうこと。 実は、私も昔同じことをやっていたことがあります。
デパートのコスメコーナーで美容部員のお姉さんにお肌の乾燥について相談をしたところ、保湿クリームを勧められ購入。
化粧水は少量で1回つけて、その保湿クリームをたっぷり塗りたくった結果、肌はテカテカしたものの、あご周りに吹き出物がたくさんできてしまい、その当時は、ただ保湿クリームが合わなかったのだと思い、使うのをやめてしまいました。
保湿クリームで水分浸透は見込めるのか?
成分を考えると、保湿クリームは水分よりも油分が多く入っています。また、油分は肌の表面に留まってしまうので、一見しっとりした感じは得られますが、水分が浸透しているわけではないので、クリーム内に含まれる水分だけでお肌に水分を補うということは難しいのです。
私が保湿クリームをたっぷり使っていた時は、こういったバランスがわかっていなかったため、水分よりも圧倒的な油分が多くなってしまい、結果的に肌の水分バランスが崩れてしまったようです。
スキンケアの要となる化粧水の正しい使い方
まず、乾燥している人ほど、化粧水を何回かに分けてつけます。(3回以上すると翌日の肌が違ってきますよ!) その際に、1回つけたら少し時間を置いてから次の化粧水をつけるのがコツです。
1回にたくさんの量の化粧水をつけても、肌に吸い込まれる量は決まっているので、少量を何回もつけた方が結果的に効率よく水分を吸収させることができます。
化粧水を手のひらで顔を包み込むように浸透させ、肌がもっちりしてきたら水分補給は完了です。その後、水分を逃がさないためにクリームや乳液などをつけるといいでしょう。
あくまでも「クリーム」や「乳液」は肌に水分を入れて後にする「ふた」の役割であると考えてください。
いかがでしたか?「乾燥対策は冬から」では遅いのです。これから来る秋の乾燥は夏からのお手入れで予防ができるので是非心がけてみてください。
丁寧なケアをして、これからやってくる秋冬のように外気が乾燥する季節でも、「乾燥知らずの潤い肌」を目指しましょう!!
シャンプーソムリエアカデミー認定講師
碓井映未
うさぎや
オーナースタイリスト兼シャンプーソムリエ