偽物に騙されないで!オーガニックコスメもどきが急増している現状
2018.2.14
今回のコラムのテーマは、ずばり!偽物のオーガニックをうたうオーガニックコスメ「もどき」。今までもこうした内容をコラムに書いてきましたが、ここ最近急激におかしな状況が進んでいるため、オーガニックコスメ界隈の困惑した事情を皆さんにも知っていただきたいと思い話題にしてみます。皆さんは本物と偽物、見分けられますか?
さて、世の中に、化粧品の成分が読めて、これは「本物オーガニックコスメ」、こっちは「偽物のオーガニックコスメ」と判断できる人がどのくらいいるのでしょうか?
化粧品成分はたとえ化粧品を作る処方師さんたちでも、すべてを把握するなんて土台無理な話。
それにオーガニックの認証機関で許可される成分は機関によりまちまちだから、一般消費者の方々がわからなくて当たり前。
それをいいことに、世界中でナチュラルオーガニックのイメージを多大に匂わせた「偽物オーガニック&ナチュラルブランド」が続々と増えている現状は頭が痛いところであります。
進むか?「偽物」オーガニックコスメ規制
海外ではすでに、そうした「偽物・もどき」の部類が属するブランドを規制するための動きが始まっています。
ちなみに一応、日本でもオーガニックをうたうことへの規制がこれから始まる予定だそうですが、正直、どこまで効果がみられるのか…。個人的には期待をしたいところではありますが…。
とはいえ、言葉で規制されても、パッケージなどのイメージ戦略というのはいろいろありますから、消費者がナチュラルなイメージの色やデザインのものを勘違いして買ってしまうなんて言うことは避けられないかもしれません。
こういう「偽物・もどき」ブランドは、ナチュラルなイメージを打ち出している割に、突っ込まれると、
「うちのブランドはとくにナチュラルをうたっているわけではない」
と、言い訳をすることが多く、とくにメイクアップは
「ケミカルからナチュラルオーガニックに変えるときに、入り口としてまずは使いやすいハイブリッドナチュラルを!」
みたいな、変な理由をくっつけて売っています。
オーガニックコスメの世界で成分を規制するということは、きちんとした理由があるからであり、「入り口」とか「ハイブリッド」とか、そんなものはすべてオーガニック&ナチュラルではありません。
偽物が助長する健康被害と環境破壊。「オーガニック」を規制することの意味
もしかすると、これを読んでいる方でも、「こんなちょっとしたこと気にするなんて神経質!少しくらいはいいんじゃない?」なんていう人もいるかもしれません。
でもそれは、欲や見てくれだけのものに執着しているだけのように思います。
どんな業界にも、物事に、ごまかしがなく正直向き合っている人たちがいて、こういう人たちの基準があるからこそ秩序が保たれているのです。
それはオーガニックコスメで言えば、環境に対してが大きいですね。
確かに現代の科学は大きな発展と共に素晴らしいものも生んでいると思います。
でも、どんなにすばらしい原料でも、その原料の「もと」となるものを得るのに自然を壊したり、捨てた時に自然に還らなかったり…。
何でもかんでも許してしまえば、当然秩序は保たれなくなり、環境は悪化。
結果的に私たちに帰ってきますから、自然災害や、身体の健康を害することにつながっていきます。
だから、オーガニックの業界の人たちが向きあう正しい筋道のおかげで環境が守られている、ということもけして大げさなことではないのです。
化粧品は人や環境に大きな影響があることを今一度考えてほしい
実は化粧品は環境汚染に多大な影響を与えています。
原料には生分解しないものや生分解にとてつもなく時間がかかるものが多く存在します。
そうした成分をふんだんに使用した製品は当たり前に売られているし、環境ホルモンに影響するものでさえも、メイクアップ製品や子供が使う日焼け止めなどにも普通に入っているのが日本の現状です。
経皮毒は「これを使ったからこうなった」という特定の成分に対する有害性の根拠はないと言われます。でもね、現代人の多くがホルモンバランスを崩している人が多いですし、アレルギーが増えていることを鑑みても、関係性がないとは言い切れません。
すべては蓄積で起こるから特定できないわけで、さまざまなものが複合して影響をしているなら、少しでもリスクは減らす必要があるのではないかしら。
とくに、子供を持つ母親なら、自分の子供に有害なものを与えたくないと思うのは当たり前。
だから、出産を機に、食やコスメの安全性を気にする人も増えてきているのです。
「偽物」オーガニックコスメには環境ホルモンやアレルギーの懸念成分が使われている
さて、オーガニック業界で頭を抱えるこの「偽物・もどき」製品ですが、最近はメイクアップブランドが目を引きますね。
目立つ理由は、スキンケアよりもメイクブランドのほうが、圧倒的にブランド数が少ないためにかえって目立つという理由からなのですが、メイクはとくに、日焼け止め効果や美しい色の発色を出して、使ってみたい衝動にかられる販売戦略を打ち出してくるので、多くの方が目を引かれてしまうのです。
こうしたブランドの傾向は、ファンデーションやパウダーに、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」などの紫外線を防ぐ紫外線吸収剤が使われていたり、着色料には「食品添加物で許可されているから安心です」とうたう、「赤色○○(数字)」、「青色○○」なんていう成分が配合されていたりします。
オーガニック&ナチュラルコスメではすべて使用禁止。
もともとが環境ホルモンやアレルギーが起きやすいと指摘される成分であるだけではなく、体の中に浸透しやすい成分でもあるのでリスクが大きいのです。
実際、ヨーロッパでは「メトキシケイヒ酸エチルへキシル」は環境ホルモンリストに入っている成分でもあります。
私たちのホルモンバラスが崩れる成分が化粧品に配合されている。
しかも子供用の日焼け止めにも。ネイルや口紅ファンデーションやパウダーにも。
ここまで書いても、私は製品を買ってはいけない、使ってはいけませんとは言いません。
でも、自分が原因不明の不調を感じているなら、その不調がどこから来るのか、原因をつくっているのは自分自身かもしれないということも気づく必要がありますね。
一番怖いのは「無知であること」。
自分の選択がすべての結果につながります。
日本のオーガニックコスメの現在は「偽物・もどき」ブランドで混乱が始まっています!!