頭皮を柔らかくするには?頭皮が硬いと起こるデメリットも解説!
2024.9.6
髪の根元のボリュームが減った、地肌がくっきり見える気がする、毛が細くなった・・・などのお悩みは、頭皮が硬くなっているのが原因かもしれません。頭皮を柔らかくする方法や、硬い頭皮のデメリットを解説します。
美容室でシャンプー中に「頭皮が硬いですね。」と言われたことはありませんか。 頭皮が硬いとダメな理由や、理想の硬さなどの疑問にお答えします。 頭皮が柔らかい方がよいとはいえ、柔らか過ぎにも要注意です。頭皮の硬さと抜け毛・細毛には密接な関係があります。
頭皮が柔らかいとは
頭皮が柔らかいとは、指の腹で軽く触れた時に弾力を感じる、もしくは、前後左右にスムーズに動くこと。 ただし、弾力にはもともと個人差があるため、硬く感じても、おでこを上下に動かした時に頭皮全体も動くようであれば問題はないでしょう。
頭皮が柔らかいメリット
頭皮が柔らかいと、抜け毛や薄毛になりにくい、髪の根元が立ち上がるといったメリットがあります。頭皮をよい状態に保つことで髪の毛の状態がよくなり、若々しい見た目を保つことにもつながります。
薄毛になりにくい
人間の血管は99%が毛細血管だと言われています。毛細血管は伸びたり縮んだりして常に健康状態を左右します。毛細血管をできる限り縮ませないようにし、身体の隅々にまで張り巡らせることが重要です。
髪もお肌もタンパク質で構成されています。食事で摂取したタンbパク質は血管(毛細血管)に吸収され全身へと運ばれ、髪や肌へと変化をしていきます。
しかし肝心の血管、特に毛細血管が十分に張り巡らされていない場合や、血管に弾力がないと、せっかくの栄養も目的地に届かないのです。
弾力のある頭皮は毛細血管の血流を阻害することがなく、結果として薄毛になりにくくなります。
柔らかい頭皮と健康な毛細血管との関係はとても密接なのです。
髪のボリューム
先ほどもご紹介したように、頭皮の弾力と髪のボリュームには深い関係性があります。
頭皮を柔らかく保つことで、髪のボリュームを保つことができます。
髪に十分なボリュームがあることで、見た目が若々しく見えるというメリットもあります。
頭皮は繊細なので、強い力で頭皮をこするとコラーゲンの繊維を壊し頭皮が垂れる原因になります。結果として髪の根本のボリュームが失われてしまうため、マッサージする際は力を入れすぎないようにしましょう。
頭皮トラブルが起こりにくい
血流がよいと頭皮もよい状態を保つことができます。
紫外線などの外的要因もありますが、皮膚のターンオーバーが正常に行われることで頭皮トラブルを防ぐことができます。
先ほどお伝えしたように、毛細血管が十分に張り巡らされていると酸素やタンパク質も豊富に運ぶことができます。
よい状態の頭皮は角質層の厚みのバランスをよい状態で保つことができ、結果、敏感肌になりにくく、また、皮膚常在菌のバランスも保たれフケや臭いの原因を減らすことができます。
頭皮が柔らかくない状態のデメリット
ここまで頭皮が柔らかいことで得られるメリットを書いてきましたが、柔らかくない(硬い)デメリットや柔らかすぎることによるデメリットを紹介します。
薄毛や白髪になる
頭皮の血流が悪いと薄毛や白髪の原因となります。
髪の成長にはタンパク質(アミノ酸)やビタミン・ミネラル、酵素が必要です。それらの栄養素を運んでくれる血管が健康でないと薄毛・白髪になりやすくなります。
しかし、頭皮が柔らかい方でも薄毛や白髪の方はいらっしゃいますよね。
実は、頭皮が柔らかすぎるのもあまりよくないと言われています。
頭皮が柔らかすぎる原因として多いのは、脂肪やむくみです。
基本的に頭部に脂肪は蓄積されにくいと言われていますが、肥りすぎると顔や頭部にも影響がでます。
肥満やむくみによって 血液が十分に行き届かないことが薄毛や白髪の原因となるため注意しましょう。
頭痛や目まい
皮膚は全身で繋がっています。 頭部と顔、首、肩を明確に分けることが難しいように、皮膚は更にこんなんです。 皮膚はその奥にある筋肉や筋膜の影響を受け引っ張られたりたるんだりします。 首や肩、背中の筋肉に柔軟性がなくなり硬く縮むコトで、それに引っ張られた頭皮に影響が出たりもします。
頭皮が硬い場合、周辺の筋肉が硬くなり頭部圧迫に繋がり頭痛、めまいを引き起こしてしまう可能性があります。 また、頭皮が柔らかい原因にむくみの可能性を述べましたが、これもまた、頭部圧迫の原因につながる場合があります。 特に耳周辺には視神経や三半規管が集中していますので、側頭部の筋肉・筋膜・皮膚の張りは要注意です。
顔のしわやたるみ
先程お伝えしたように、顔・頭部の皮膚は繋がっています。 頭皮の張りは、頭部筋膜やおでこの筋肉のたるみから起こります。おでこの周辺筋肉のたるみが、目の周りの眼輪筋やその他表情筋のたるみへと連鎖することで、顔全体が下がって見えます。
これが、しわやたるみの原因です。
頭皮を柔らかくする方法
頭皮を柔らかく保つことの大切さがご理解いただけたかと思います。ここからは、柔軟な頭皮を維持するためのポイントをご紹介します。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージが有効であることはなんとなく知っていても、どのようにすればよいかわからないまま自己流で行っている方も多いと感じます。
頭皮皮下には太く丈夫な筋肉は存在しません。その代わりに繊細で薄い筋膜が存在します。この筋膜はおでこ周辺にある前頭筋と後頭筋に引っ張られるような繊維の流れ(方向)になっており、横方向の強い力には脆いと考えられます。 決して強く叩いたり擦るようなマッサージはせず、手のひら全体で頭を包み込むようにし、ゆっくり優しくつむじ方向へ皮膚を寄せるようにマッサージしてください。 目の疲れを感じた時は、側頭部を手のひらで包み軽く頭頂部方向へあげることが有効です。
日々のシャンプー時に専用のブラシを使って洗うことも有効です。
運動や筋トレ
頭皮の毛細血管が健全で血流がよいと、細胞を作るタンパク質やビタミン・ミネラル・酵素・酸素も全身隅々まで運ぶことが可能になります。
筋肉は血液循環に大きく影響を与えます。頭皮の健康を保つために、ウォーキングやストレッチ、スクワット等、程よい運動を日々の生活に取り入れましょう。特にふくらはぎは第2の心臓と言われています。つま先をしっかり動かした歩行が有効になります。
頭皮の保湿
肌の乾燥を防ぐことも綺麗な髪を育てるために必要です。
適切な皮脂は頭皮や髪を守る膜の役割を果たします。
洗浄力が高すぎるシャンプーは過剰に皮脂を取り除くことで、頭皮の乾燥を進めてしまいます。
皮脂の分泌量や髪のダメージレベルに合ったシャンプー選びが重要です。 迷った時は美容師等の専門家に相談してください。
また、顔に化粧水を使うように、頭皮にも専用の化粧水やスカルプローションがありますので積極的に活用しましょう。
生活習慣の改善
健康な頭皮を獲得するためには、身体全体の健康管理が不可欠です。
身体のほとんどは食べたもので造られます。
タンパク質や水溶性食物繊維、栄養の合成に必要なビタミン・ミネラル・酵素を意識した食事にしましょう。
酵素は熱に弱いと言われていますので、加熱加工食品は極力避けることが望ましいでしょう。
また、糖化や老化物質を作り出す糖質も控えめにしたいものです。
食事が不規則になったり、栄養が偏る場合は、サプリメント等の栄養補助食品もうまく取り入れるとよいでしょう。
睡眠不足も肌荒れの原因であることは有名です。
傷ついた組織を修復してくれる成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されます。極端に短い睡眠や、浅い睡眠では十分な成長ホルモンが分泌されません。
まだまだ暑い季節、エアコンを上手く利用し快適な室温でしっかり睡眠することも重要です。
紫外線対策
肌を硬くしてしまう原因の一つに紫外線があります。
紫外線は肌の真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンを壊してしまいます。
頭皮の弾力がなくなったり、皮膚が下がるなどの直接的原因となります。
頭皮や髪専用のUVスプレーを活用することや、紫外線の影響による糖化・老化・炎症物質の除去や緩和の期待ができるローションをシャンプー時に混ぜて優しく洗うなど、ホームケアに取り入れるのも効果的です。
まとめ
頭皮を柔らかく保つことで綺麗な髪を手に入れ、お顔のたるみやシワ予防にもつながります。
頭皮によい商品や効果的な頭皮マッサージを日々のホームケアにうまく取り入れて、健康で美しく過ごしてください。
シャンプーソムリエのあとがき
美容師という仕事柄サロンでは日々多くのお客様の頭皮に触れます。
細毛、抜け毛など何かしら髪の毛の悩みやトラブルをお持ちの方の頭皮は硬かったり、柔らかすぎたりする傾向にあります。
毎日のホームケアや生活習慣の改善で解決できそうな方が多くいらっしゃいます。
ヘッドスパやヘアケアに詳しい美容室をみつけ、なんでも相談できる美容師と出会えると安心です。正しいケア方法がわからない時は担当美容師に相談してください。