シャンプーが泡立たない原因と対処法を解説。正しい泡立て方とおすすめシャンプーも紹介
2023.4.24
シャンプーをしている時に、昨日は泡立ちが良かったのに、今日はなんだか泡が立ちにくいといった経験はないでしょうか?
同じシャンプー剤なのに何がちがうのでしょう?
ヘアケアにおいてシャンプー剤の泡立ちはとても大切なので、シャンプーを上手に泡立てるためのポイントをいくつかご紹介します。
シャンプーが泡立たない原因は?
シャンプー剤は泡が立つことで汚れを泡で包みこみ、頭皮や髪を綺麗にしていきます。この泡が包み込む汚れなのですが、実は「油汚れ」になります。
シャンプー剤の泡立ちの良し悪しは、
・油汚れ
・シャンプー剤の相性と洗髪方法
・髪が痛んでいる
これらが影響します。
油汚れ
では、「油汚れ」とは一体どいうものなのでしょうか?
私たちのカラダや頭皮からは常に「皮脂」という成分が分泌されています。皮脂は肌を外的刺激から守り、水分の蒸発を防ぐ天然のエモリエント成分と言われています。
また、髪の表面(キューティクル)にも皮脂膜という油の膜を張り、髪のツヤなどを出す重要なバリア機能があります。
これらの皮脂や皮脂膜に、空気中のチリやゴミなどが付着したのが「油汚れ」です。
そのほか、乳液や美容クリームに含まれる「セラミド」も皮脂の仲間であり、ヘアオイルなどにも同じく空気中のチリやゴミなどが付着します。
シャンプー剤との相性や洗髪方法が正しくない
頭皮に残った油汚れはシャワーだけでは完全に流しきることができない場合があり、これらが頭皮や髪に残ると、臭いやかゆ痒み、そして抜け毛の原因になります。
このような原因をリセットするために、正しいシャンプーの仕方(技術)と、頭皮や髪質と相性の良いシャンプー剤が必要になってくるのです。
シャンプー剤は油汚れを取り除く機能を持っています。しかし、頭皮や髪質との相性が悪かったり、正しく洗髪されずに油汚れが落ちずに、頭皮にたくさん残っていると、シャンプーの泡立ちは弱く、泡立たないと感じるわけです。
正しい洗髪方法については、この後詳しくご紹介いたします。
髪が傷んでいる
その他の原因として、髪の毛が傷みすぎた場合もシャンプー剤の泡立ちが悪くなります。
理由は髪の毛のpH(ピーエイチ)が関係しています。髪の毛の状態には、酸性、アルカリ性、中性とありますが、見分ける数値はは0〜14で表すことができます。
真ん中の7が中性と言われていて、代表的なものが水です。この7より数値が低い場合は酸性、高いとアルカリ性に分類されます。
多くのシャンプー剤は、中性の7前後で泡がよく立つように作られています。
ところが、髪が傷みすぎると4.5以下の酸性に偏り過ぎてしまします。そのため髪が傷みすぎると、pH7で泡がよく立つように設計されているシャンプー剤の泡立ちが悪くなるわけです。
シャンプーが泡立たないときの対処法
では、シャンプー剤の泡立ちをよくするには、具体的にどうしたらよ良いのでしょうか?そのポイントは2つあります。
予洗いを丁寧に行う
シャワーでの予洗いをしっかり行いましょう。理想として、3~5分程度はお湯で流し続けましょう。
油汚れが多いと泡が立ちにくくなります。そこで、シャンプー剤を使用する前に、頭皮に残る油汚れをできるだけ減らすことが大切です。
例えば、美容室では徹底的にヘアケアを行うために。3~5分かけてプロの技術で予洗いを丁寧に行った後に、シャンプー剤を使用したシャンプー工程に入っています。
しかし、ホームケアで毎日3~5分の予洗いとなると、ややハードルが高いと感じる方もいるかと思います。
その様な時には、シャンプー専用のブラシなどを使っての時間短縮もおすすめです。シャンプーソムリエ協会では専用のシャンプーブラシも開発されています。
髪が傷んでいる場合はシャンプーを2回する
髪が傷みすぎて泡立ちが悪い方の場合は、予洗いは十分行った上で、シャンプー剤での2度洗いをおすすめします。
その理由として、1度目のシャンプーで髪のpHを安定させることができるからです。そうすることで、2回目のシャンプー時に泡が立ちやすくなります。
この時、1回目のシャンプーは泡がそれほど立たなくても問題ありません。頭皮から毛先にかけてシャンプー剤を馴染ませて、軽くシャンプーしてください。
1回目のシャンプー剤を軽く流した後に、2回目のシャンプー剤を頭皮から毛先にかけて馴染ませながらシャンプーすると簡単に泡が立ちます。これで、髪が傷んでいても、頭皮や髪の汚れをしっかり落とすことができます。
シャンプーの泡立て方と正しい使い方
実は、正しい予洗いができると、シャンプー剤の使用料は少なくてすみますので、とても経済的です。
美容室は丁寧で正しい予洗いをすることで、高品質なシャンプーを少量で済ませられるため、お客様に理想的なヘアケアを低価格でご提供できるのです。
シャンプーの泡立て方
少量のシャンプー剤を効率よく泡立てる方法は
指の腹で頭皮を揉む感じでシャンプー剤を頭皮にも馴染ませる。全体にシャンプー剤が馴染んだら、頭皮から髪に空気を入れる感じで指を動かしながら泡を立てる。
これで、毎日美容室でシャンプーをしてもらっているような環境を手に入れることができます!
シャンプー剤を一気に頭皮につけない
シャンプー剤を頭皮には一気につけてはいけません。これでは泡立たずにシャンプー剤のコストが多くかかってしまいます。
また、頭皮や髪にシャンプー剤が残る確率が高くなるので、頭皮トラブルの原因に繋がります。
10円玉程度のシャンプー剤を手のひらにしっかり伸ばしてから使いましょう。
頭皮をもむ感じにするとシャンプー剤が泡立つ
指の腹で頭皮を揉む感じでシャンプー剤を頭皮にも馴染ませましょう。
しっかり頭皮を揉むことで、頭皮から髪の中間部あたりまでシャンプー剤が馴染んでいきますし、泡も立ち始めます。全体にシャンプー剤が馴染んだら、頭皮から髪に空気を入れる感じで指を動かしながら泡を立てる。
ここで、髪が長い方は再度シャンプー剤を手のひらに伸ばし、中間部から毛先にかけて手櫛を使いながら髪に馴染ませていくとよいでしょう。
【髪が長い方】シャンプー剤が足りない時はシャンプーを複数回に分ける
上記の工程にて、泡が少し立ちにくい…と感じた場合は、シャンプー剤の量が足りない場か、水分が足りない場合があります。
特に髪が長い方は、シャンプー剤が足りない場合もあるため、再度シャンプー剤を10円玉程度に出し、手のひらに伸ばして、髪の中間部分から毛先にかけて足していきましょう。
様子を見ながら、シャンプー剤か水のどちらかを加えながら泡を立ててください。
シャンプーする前の予洗いはヘアケアにとってとても大切で、シャンプー剤の頭皮や髪への残留も防止できます。
シャンプー剤や洗い方を変えるだけで、かゆみや頭皮の臭いなど、シャンプー剤の残留が原因で起こるトラブルを回避できます。
シャンプーソムリエが選ぶ泡立ちが気になる人におすすめのシャンプー3選
シャンプー剤などを選ぶときには皮脂や髪のダメージレベルなどをしっかり見る必要があります。
例えば、皮脂の分泌量が多い方の場合は、やや洗浄力の高いシャンプー剤などがおすすめです。しかし、ただ洗浄力が高いだけのシャンプー剤では、となると頭皮や髪に負担をかける場合があります。
そこで、頭皮や髪に負担をかけずに油汚れをスッキリ落とせる商品をご紹介します。
「キュベシノブシャンプーフレ」
こちらは毛髪修復効果が期待できるシャンプー剤です。
・髪のダメージが激しい
・髪が傷んでいて泡立ちが悪い方
このような方には、「キュベシノブシャンプーフレ」のような毛髪そのものを修復させる効果のあるシャンプー剤を使った、毛髪の根本的な改善がおすすめです。
ただし、シャンプー剤のみで髪を修復させるには限界がありますので、トリートメントの併用がベストです。
より、敏感肌や頭皮の乾燥が気になる方はこちらのシャンプー剤がおすすめ。
「キュベシノブシャンプー」
敏感肌乾燥肌の方向けのキュベシノブシャンプー。
スカルプD 薬用スカルプシャンプー オイリー
手軽に購入できる市販シャンプー剤でおすすめの商品はこちら。
まとめ
・シャンプーの泡立ちは頭皮の汚れ落としのために重要
・頭皮の主な汚れは「油汚れ」
・髪が痛むと泡立ちが悪くなる
・正しい洗髪は予洗いを3~5分行うこと
・10円玉程度のシャンプー剤を複数回に分けて使用する
・頭皮をもむようにして泡立てる
これらのポイントを実践すると、頭皮や髪質に様々な効果をすぐに実感できると思います。
シャンプーソムリエのあとがき
美容室へ行くと、そのときの髪の傷みのケアや頭皮の汚れを落とすなど、入念なヘアケアが可能です。しかし、次回の美容室へ行くまでの数カ月間、お客様はご自身でヘアケアをし続けることとなります。
自宅でのヘアケアの良し悪しで、抜け毛や頭皮トラブル、髪のコンディションを左右します。
そのため、お客様ご自身が正しいホームケアの知識を学び、理想的な頭皮や髪のコンディション管理をしていただくことで、より美しい髪や頭皮環境を維持できます。
抜け毛は遺伝の影響もありますが、ヘアケア次第ではその影響を最小限にして、ヘアスタイルを楽しむこと事も可能です。普段のヘアケアを手触りやツヤばかりではなく、頭皮環境と連動して考えていただいただけたらと思います。