2017年8月1日 更新

日本の薬湯十二ヵ月 ー8月 薄荷(ハッカ)湯ー

ベタベタとした湿気の多い夏の季節には、スッキリと清涼感を与えてくれる薄荷湯はいかがでしょうか。

今年の夏は気温もさることながら、もの凄い湿度ですね。
各地から報告される集中豪雨や河川の氾濫に、日本の気候が変わってしまったのではと不安になるこの頃です。

さて、8月はベタベタした湿気と汗の不快感を和らげる「薄荷(ハッカ)湯」をご紹介します。

薄荷の特徴と歴史

シソ科、ハッカ属。草丈は20~60cm。
日当たりの良い、湿気のある場所に育ちます。
収穫は春から秋にかけてと長く、開花期は8月から10月で小さな白色や淡紅紫色の花を咲かせます。

江戸時代、岡山で栽培が始まった薄荷ですが、その後広島、山形、北海道でも栽培されるようになり、昭和の始め頃には北海道での栽培が世界の薄荷生産量の殆どを占めるようになりました。
特に北見は薄荷生産で有名です。

薄荷は蒸留されてメントールとハッカ油にわけられ、世界に輸出されていましたが、その後化学合成できるようになり、栽培は衰退していきました。

生薬として

葉だけを乾燥させたものを「薄荷葉」として使います。
粉末にした薄荷葉大さじ1杯に熱湯を注いで、食前または食後に飲みます。
消化器系の不調だけではなく、風邪の熱、頭痛、歯痛、めまいにも効果があるそうです。
漢方では他の生薬と配合して使われています。

薄荷の効果

・清涼感と共にリラックス効果
・痛みの緩和
・虫よけ
・虫刺されの痒み止め
・殺菌や抗菌
・消臭効果


【お茶として】
和薄荷は苦味と樟脳臭が強いので、ハーブティーには向かないとされています。
同じハッカ属のペパーミントやスペアミントを使うと良いでしょう。
他のハーブとの相性もいいので、スッキリとした清涼感が味わえます。

【外用として】
かつては、生の葉をもんで虫に刺された時のかゆみ止めに利用されていました。
最近では、精油も出回っているので、精油を利用した虫よけスプレーやかゆみ止め軟膏などを作っておくと便利です。


昔は「目草」「目張り草」と呼ばれていて、目の疲れに葉をもんで瞼をなでたり、「目覚め草」と呼ばれて、眠気を覚ましたりするのに用いられていたようです。
こちらも精油を使って湿布などを行うと便利です。ただし使用料を間違えないように注意をして下さい。たくさん使い過ぎると皮膚刺激があります。

薄荷湯の作り方と効果

【薄荷湯の作り方】
1. 乾燥した薄荷の葉30gくらいをティーバッグに入れ、熱湯を2L程度注ぎます。15分程蒸らして、ティーバッグと抽出された液を一緒にお風呂に入れます。
2. 精油を使用する場合には4~5滴をお風呂に入れてよくかき混ぜます。

【薄荷湯の効果】
・血行促進
・疲労回復
・腰痛
・神経痛

お風呂に入った時の冷感で体が冷えたように感じますが、実際には血管が拡張して血行を促進する効果があります。この時期に悩んでいる方も多い冷房による冷えや、脚のむくみなどにも効果的です。

精油の活用法

ペパーミントやスペアミントなどの精油が一般的ですが、現在では和薄荷の精油も出回るようになりました。欧米のミント系の精油よりスッキリとしたメントールが強いのが和薄荷の特徴です。

~活用法1~
汗をかいた体をホットタオルでスッキリ爽やかに!

外遊びで汗をいっぱいかいた子供にとても役立ちます。もちろん外出帰りの大人にも。
洗面器にちょっと熱めのお湯を入れ、薄荷またはミントの精油を2~3滴入れます。
タオルを浸して絞り拭きます。ヤケドをしないようにお湯の温度に気を付けて下さい。水よりお湯の方が使用後のスッキリ感があると思います。
本人も気持ちがいいですし、汗の臭いも抑えられて一石二鳥です。

~活用法2~
サービスに使うおしぼりをひんやり良い香りに!

飲食店やマッサージサロンなどで最初にホッとするのが、タオルで手を拭く時。
お水を入れた洗面器に薄荷またはミントの精油を2~3滴入れます。
タオルを浸して絞った後、ビニール袋に入れて冷蔵庫で冷やしておきます。
一般のご家庭でも、お客様を迎える時にお出しすると喜ばれるのではないでしょうか?


薄荷やミントは、心身共にリフレッシュして元気を与えてくれます。
植物の力を借りて、季節のトラブルを上手に解消していきたいものですね。
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佐佐木景子/アロマプロデューサー 佐佐木景子/アロマプロデューサー

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